そうした中、中国の大手メディア・中国新聞社の駐日記者が自身の体験について文章につづり、反響を呼んでいる。その内容は以下の通りだ。
「東京で働き始めてから、すでに3年近くが経過した。この間、日本の医療制度について深く実感する機会があった。特に2023年12月、インフルエンザにかかった際の無力感と苦しみは、今でも忘れられない。ある寒い冬の夜、突然の高熱に襲われ、喉はまるで刃物を飲み込んだかのように痛み、全身の筋肉が軋むように痛んだ。激しい咳が続き、味覚や嗅覚も完全に失われた。これは尋常ではないと察し、すぐに近くの診療所を予約し、受診することにした。医師は『新型コロナかインフルエンザか検査することは可能だが、どちらにせよ処方するのは風邪薬のみ。基本的に風邪として扱う』と言った」
「処方された薬を服用したものの、症状はほとんど改善せず、熱も39度前後を推移したままだった。熱が下がらない不安と苦しみで夜もまともに眠れない日が続いた。唯一できることは、水を飲み、物理的に体を冷やして耐えることだけだった。こうして5~6日間苦しんだ末、ようやく回復に向かった」
「後になって知ったことだが、日本では『かかりつけ医制度』と『段階的な診療システム』が厳格に運用されており、患者はまず地域の小規模な診療所やクリニックで診察を受けなければならない。大病院への紹介は厳格に管理されており、自由に受診することはできない。一般的な診察は地域の小規模な診療所や病院で行われるが、これらの医療機関の多くは外来診療を中心としており、入院設備を持たない。そのため、新型コロナやインフルエンザのような感染症の患者は専用の発熱外来で診察されるものの治療方法は基本的に風邪と同じだ」
「日本では救急車で搬送されたからといって、必ずしも病院に受け入れてもらえるとは限らない。入院には病院側の判断が必要であり、インフルエンザは自然回復可能な病気と見なされているため、基本的には自宅療養を指示される。病状が極端に悪化し、意識を失うほどにならない限り、入院は難しい。台湾メディアの報道によると、大Sは何度か病院を受診したものの入院はできなかったそうで、エクモ(ECMO)による治療も行われていないとされている。遺族が確認した情報ではないが、筆者の経験を踏まえると、インフルエンザで入院することの難しさは実感として理解できる」
「日本で入院が困難な理由の一つとして、医師不足が挙げられる。病床100床当たりの医師の数を比較すると、英国は108.1人、米国は93.5人、ドイツは51.9人であるのに対し、日本はわずか18.5人(2020年の情報)。このため、インフルエンザが流行する時期には、病院が患者の受け入れに対応し切れなくなる」
「日本の医療制度の基本的な考え方は『病院の運営秩序を乱さないこと』にあるという。その最優先事項は『医療資源の逼迫を防ぐこと(医療崩壊を起こさないこと)』であり、救命よりもこの原則が優先される。たとえ日本国民であっても、病院は最低限の介入にとどめることが多い。このことは、大Sのような経済的に余裕のある著名人であっても、日本の医療制度のもとでは十分な治療を受けることができなかった理由を説明するものでもある」
「近年、日本では年末にインフルエンザの流行が発生しており、今年も例外ではなかった。厚生労働省が1月9日に発表したデータによると、24年12月23~29日の1週間で、日本全国の定点医療機関が報告したインフルエンザ患者数は30万人を超え、1999年に現行の統計方法が導入されて以来、最多を記録した。公開情報を見る限り、大Sが初期に大病院で入院治療を受けていれば、より適切な治療を受けられた可能性が高い。これを教訓に、海外旅行を計画する際は、訪問先の医療制度について事前に十分な情報を収集し、緊急時の対応策を講じるべきである。
以下全文はソース先で
Record China 2025年2月5日(水) 22時0分
https://www.recordchina.co.jp/b948110-s25-c30-d0052.html
引用元: ・【かかりつけ医制度】「日本の医療制度で『救命』よりも優先されること」=中国人記者が実体験を語る [2/6] [ばーど★]
欧米のかかりつけ医制度と混同していないか?
それ以上どうしろと言うのか??
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