「提示を受けた時に受けた印象としては、もう期待はされていないんだなと。最適な言葉がなかなか思い浮かばないですけど、これはちょっと他球団に出て、新しいところで、求められるところでやるのが自分にとって一番だなと感じた」
“円満退団”を完全否定
今季2億6000万円から2億円以上ダウンとも言われる提示内容に失望を隠さなかった田中。一方で、4年前に楽天に入団する際にメジャー球団から10億円以上のオファーがあったことを持ち出し、
「いろいろお金だなんだって論調も流れてますけど、一つ思い出していただきたいのは、そもそもイーグルスに2021年に戻ってくるタイミングでそれ以上のオファーを蹴って戻ってきている。イーグルスから出されたオファーよりも上のオファーはあった」
さらに、今回の自由契約について楽天の石井一久シニアディレクターが「どんなことがあっても球団としてはバックアップしていきたい」と語ったことについて、
「バックアップという感じのコメントもされていましたが、そういう話も一切していない。石井さんとお会いしたのは1回だけ。球団に自由契約の意思を伝える時はいらっしゃいませんでした」
と、円満退団を示唆したい球団側の主張との齟齬も明らかにするのだった。
楽天関係者が嘆息する。
「囲み取材には広報も同席していたが、『もう好きに言ってくれ』という感じだった。あそこで田中を抑えたところで、YouTubeで自分の主張をするんでしょうから」
「侍ジャパン」関係者も苦言
もはや制御不能となった田中。11月24日に自身のYouTubeチャンネルで行った退団発表も物議を醸した。動画をアップしたのが、「侍ジャパン」と台湾が激突した国際大会「プレミア12」決勝戦の試合開始1時間前だったためだ。
「楽天から侍ジャパンには、6試合に登板して防御率0.00を記録した藤平尚真投手や、決勝前の円陣で『優勝おめでとう』とナインを鼓舞したことが話題となった辰己涼介外野手ら5人が参加していた。楽天選手は、決勝戦で活躍したとしても終了後には田中の去就についての質問をされ、田中に話題をさらわれることも十分に考えられた」(スポーツ紙記者)
実際、日本が台湾に敗れて準優勝に終わったこともあり、大手スポーツ紙3紙が一面で田中の退団を報じた。侍ジャパン関係者も不快感を隠さない。
「本当にあり得ない。田中は日本代表への敬意がないのか。所属選手がこれだけ活躍したのに……」
現場で囁かれる「侍ジャパンへの意趣返し」
現場では、こんな“邪推”も飛び交っていたという。
「田中は、昨年のWBCで侍ジャパンへの参加を熱望していました。『チームの駒としてどこでもやる気持ちでいる。チームに貢献したい』とまで語っていたのですが、結局、栗山英樹監督(当時)によって選外になった。今回、退団報告をプレミア12の決勝にぶつけてきたのは、その意趣返しではないか」(前出・記者)
周囲から浴びせられる冷ややかな視線。いまの田中には、親身になって助言をしてくれる関係者がいないのだという。
「たとえば、広報として田中を長く支えてきた佐藤芳記さんがいてくれたら、ここまで顰蹙を買うことはなかったでしょう。もともとサッカー雑誌の編集者だった佐藤さんは、田中が入団した2007年に広報として楽天入り。ヤンキース移籍時には広報部長の立場を捨てて一緒に渡米し、ニューヨークでの車の運転やスケジュール管理など、マネージャーとしての役割も担っていました。
2021年、田中が楽天に復帰すると、佐藤さんも楽天に復帰して『18 Management室室長』という肩書の田中専属広報に。ですが、復帰からわずか1年足らずで田中と仲たがいして退団してしまったのです」(同前)
さらにもう1人、田中のもとを去った人物が。
「佐藤さんとの決別と前後して、懇意だったスポーツ紙の番記者とも没交渉になりました。この記者は、新人時代から田中を応援して好意的な記事を書いたり、田中が大成した後は定期的に、田中の趣味でもある競馬予想を掲載していたのですが……。佐藤さんやこの番記者のように、適切な助言ができる人が周囲にいれば、あのタイミングの退団発表は絶対に止めたはずです」(同前)
200勝まであと3勝のレジェンドは、このまま“裸の王様”の道を突き進むのか。
引用元: ・【文春】田中将大“衝撃の楽天退団動画”で囁かれる「侍ジャパンへの意趣返し」《専属広報や番記者とも仲違いし…》 [Ailuropoda melanoleuca★]
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