2026/01/17 9:00 ジャーナリスト 尾中 香尚里
2026年通常国会冒頭での衆議院解散に向け、立憲民主党と公明党が新党「中道改革連合」を結成した。ジャーナリストの尾中香尚里さんは
「立憲と公明がタッグを組んだことにより、『政局のキーマン』とマスコミにもてはやされていた“あの政党”が近く消滅の危機を迎える」という――。
■立憲と公明党が新党結成で合意
(中略)
■「ぼっち」になってしまった国民民主党
高市政権の発足を機に、露骨に政権にすり寄り、連立入りに期待をかけてきた国民民主党。
しかし、連立のパートナーは日本維新の会に先を越され、さらに今回の突然の解散方針によって、高市政権からも事実上切り捨てられた。
野党陣営を振り返れば、立憲民主党は、新たに野党入りした公明党と新党「中道改革連合」を結成。
国民民主党の支持団体・連合は、長く同党に対し立憲との連携を求めてきたが、今さら新党の軍門に降ることは、とうていできない。
政権与党も野党も自ら新しい政治状況を作るべく、それぞれの動きを強めたなかで、「与党」か「野党」か立場を明確にせず、
コウモリのように都合良く政界を遊泳してきた国民民主党は、大きな政治のうねりの中で、いつの間にか「ぼっち」になっていた。
(中略)
■「解散」は自民が国民民主を見限ったというメッセージ
2024年秋の衆院選で自民党が大敗して少数与党となると、議席数を7から28に増やした国民民主党は、与党の「補完勢力候補」として、突然注目を浴び始めた。
同党は立憲との選挙協力も受けて選挙を戦ったにもかかわらず、玉木氏や榛葉幹事長らは「政策本位」を御旗にして、与党にすり寄る姿勢を隠さなくなった。
その姿勢は高市政権の発足後、さらに露骨になった。昨年12月には同党がこだわってきた、所得税がかかり始める「年収の壁」の178万円引き上げについて、
自民党との合意に成功。これを受け国民民主党は、政府の2026年度当初予算について「年度内成立に向けた協力」を約束した。
野党として予算案をチェックするどころか「中身も見ていないのに賛成を決めた」態度は、さすがに他の野党をあきれさせた。
国民民主党はこうした「政策実現」を理由に、満を持しての連立入りを狙ったはずだ。ところが、まさにそんな折「高市早苗首相が通常国会冒頭での衆院解散を検討している」と報じられた。
自民党として単独で安定した議席を得るための、もっと言えば「国民民主党との連立は不要」になる解散だ。国民民主党は自民党に見限られたわけだ。
■今さら「新党に加わります」など言えるはずもない
一方、立憲は野党の仲間入りした公明党と急速に連携の機運を高め、ついに新党結成に行き着いた。ただでさえ衆院で120に開いていた立憲と国民民主の議席差が、
さらに広がることになる。今さら「新党に加わりませんか」と言われても、散々立憲の「逆張り」を続けてきた玉木氏のプライドが許さない。
榛葉氏が、立憲の安住淳幹事長からの新党参加の呼びかけを蹴った、その心情も理解できる。
(中略)
「自民・維新」の新与党と「立憲・公明」の新野党との間で、国民民主党の候補が埋没する可能性も否定できない。小選挙区制とはそういうものだ。
実際、15日の玉木氏の記者会見では、国民民主党の「埋没への懸念」についての質問も出ていた。
■国民民主に近づく「年貢の納め時」
選挙が終われば玉木氏らは、なおも高市政権との連携に望みをつなごうとするだろう。
しかし、国民民主党に所属する連合の組織内議員らは、立憲公明新党との連携を望んで玉木氏の路線と距離を置こうとするかもしれない。
高市政権が求めているのは連合の組織力だが、玉木氏らが連合まで引き連れて連立入りを目指すのは、
今回の立憲公明新党の誕生で、さらに難しくなるだろう。今後、同党の結束がさらに揺らぐ可能性も否定できない。
それに、現状では可能性は高くないかもしれないが、もし新党が比較第1党の座を勝ち取り、自民党から政権を奪いかねない状況となったら、玉木氏はどう動くのか。
自民党の弱体化が進み、相対的に野党との力関係が伯仲するなかで政界が大きな激動に見舞われれば、自らの軸を持たずに与野党の間を都合よく渡り歩く「ゆ党」は、存在が無意味化してしまう。(中略)
2024年の前回衆院選以降、この1年あまりメディアに「政局のキーマン」などとおだてられ「ゆ党」を満喫してきた国民民主党も、そろそろ年貢の納め時なのかもしれない。
PRESIDENT Online
https://president.jp/articles/-/107840
そろそろ踏み込まないと
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