一
国際通貨の主な機能の一つは価値貯蔵機能だ。一国の通貨が国際通貨となるためには、他国の住民、企業、政府機関に受け入れられ、保有されるという必要条件がある。第一の条件は、その通貨が代表する価値が信頼できること、通貨自体およびそれで計上される資産価値が安定的に上昇し、その通貨およびそれで計上される資産を保有することに合理的な収益があることだ。
しかしながら、日本円はこれらの機能的条件を満たしていない。具体的には以下の4つの面に現れている。
一つ目に、日本の不動産、株式などの資産価格が1990年以降長期にわたって下落し、資産バブルが崩壊した。これらの資産の所有者が大きな損失を被り、貸借対照表が大きく悪化した。
二つ目に、日本が長期にわたって低金利政策を実施した。日本円預金や国債などの収益は、ユーロ、ドル、ポンドと比較するとわずかだ。大規模な裁定取引は、日本円預金や債券の保有に魅力がないことを示している。
三つ目に、日本政府の債務高止まりが政府の信用を低下させ、人々の日本円に対する信頼を損ねた。
経済協力開発機構(OECD)は、2022年および最近の取得可能なデータに基づき、39の重要エコノミーが有する純資産(資産から負債を差し引いた額)の対GDP比を描いた。日本政府の純資産はマイナスで、-120%程度。これはつまり純負債額がGDPの1.2倍ということだ。この比率は39のエコノミー中、「欧州債務5カ国」のイタリア、ギリシャに次ぐ3位で、「欧州債務5カ国」のポルトガル、スペインの純負債より深刻だ(2カ国は-80%弱)。
四つ目に、日本円相場の変動幅が大きく、日本円保有に大きな為替リスクが伴う。
日本円相場の変動幅が大きいほかにも、日本円の長期トレンドは他の主要国際通貨と比べても全体的に弱含みだ。ドル、ユーロ、ポンド、人民元と比較して、過去30年間の日本円の実質実効為替レートの推移は最も低い水準にある。これは、経済のグローバル化と金融のグローバル化を受け、日本の金融政策と金融市場に一定の欠陥があり、柔軟な対応策を講じられないことを意味する。したがって、価値貯蔵手段としても価値の尺度としても、日本円が外国の住民や企業から歓迎される可能性は低い。これも日本円国際化の失敗の伏線となった。
二
日本円国際化の最大の弱点は円の決済通貨としての機能を実現できないことだ。その背景にある深い原因は、日本企業にとっての「現地通貨の壁」だ。欧米通貨が東南アジア全体で強い支配的地位を維持しているが、これは日本円が揺るがすことができないものだ。
日本の貿易構造は独特だ。輸入面では、日本は天然資源に乏しく、大量の原材料を海外(主に東南アジア諸国)から輸入する必要がある。原材料を中心とした一次産品は主にドルで取引されるため、日本企業の輸入における価格決定力は強くない。輸出面では、日本の輸出は米国市場への依存度が高く、米国の輸入商品の85%がドルで取引される。また、日本の輸出商品の大部分は「中間製品」であり、「最終製品」は相対的に少なく、米国のような「市場提供者」になることは難しい。そのため、日本企業の輸出における価格決定力は限定的だ。
同時に、日本の輸出入多国籍企業には、親会社が為替リスクを負担する傾向が普遍的で、子会社はどの通貨での取引という問題にあまり関心を持たない。そのため、規模の大きな日本の多国籍企業の社内取引のうち円建ての割合は非常に低い。
多くの日本企業は為替リスクを防ぐため、海外経営を進める中でドルを中心とした集中型為替リスク管理体制を構築した。この体制の確立は、ドルによる規模型経済の拡大や、ドルの「慣性効果」の拡大を後押しし、日本円の決済機能をさらに弱体化させ、結果として日本円の国際化の機会を奪った。
以下全文はソース先で
「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年12月15日
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2025-12/15/content_118228619.htm
引用元: ・【中国メディア】敗色濃厚な日本円 [12/17] [ばーど★]
お前ら他国のこと言ってる場合じゃないだろ
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