利用者負担の現状
サービス利用者の自己負担は、単身で年収280万円以上などの場合が2割、同340万円以上などの場合が3割となっている。自己負担が2~3割のサービス利用者は全体の8%強にとどまり、大半は1割の状況にある。
11日の分科会で財務省は、年金収入などによる所得が上位30%の高齢者世帯は、平均1000万円以上の貯蓄があると指摘。2割負担の範囲を拡大しても、介護サービスの利用控えにはつながらないとの見方を示した。その上で、金融資産の保有状況も加味し、自己負担を原則2割とすることや、3割負担の判断基準の見直しを検討するよう求めた。
介護保険の財源構造
また、財務省はケアマネジャー(介護支援専門員)による介護プラン作成などについても、利用者の自己負担を拡大するように提言した。
2000年に介護保険制度が創設されて以降、介護費用は右肩上がりで伸びている。25年度の介護費用は14・3兆円で、00年度の4倍となり、40年度には27・6兆円に膨らむ見通しだ。
介護費用の増加に伴い、40歳以上が支払う介護保険料は負担増が続いている。サービス利用者1人当たりの負担はほぼ横ばいで推移しているが、65歳以上の保険料は00年度比で約2倍、40~64歳は約3倍となった。
財政審は、12月上旬までに議論を取りまとめ、財務相に建議(提言)を提出する予定だ。政府が23年末に閣議決定した社会保障制度の改革工程では、2割負担の対象範囲の見直しについて「27年度の前までに結論を得る」と明記している。
自己負担の見直しを巡っては、厚生労働省の会議も今年末までに意見をまとめる予定だ。見直しは議論の結果を踏まえて政府・与党が最終的に判断することになる。
読売新聞 2025/11/12 00:00
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20251111-OYT1T50238/
引用元: ・介護「原則2割負担」化など検討、財務省提言…「現役世代の負担増抑制」へ保有金融資産加味も [蚤の市★]
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