働く人の多くはこの決定を好意的に受け入れているようだ。しかし、冷静に考えれば考えるほど、よろこべる状況ではない。今回の最低賃金の上昇が、日本の経済成長の反映であるなら問題ないが、実際のところ、経済が成長しているとはいえない状況だからまずい。
最低賃金の上昇を求める圧力は、近年、政府や労働組合から強くかけられ、政府は「2029年までに1500円」という目標を定めている。だが、多くの中小企業から、「売り上げも利益も増えていない状況で、人件費をこれ以上増やさなければならなくなると、事業を続けられない」という切実な声も聞こえてくる。
日本生産性本部が発表した「労働生産性の国際比較2024」によると、2023年における日本の労働生産性は1時間当たり56.8ドル。これがどのくらいの水準なのか、G7諸国の数字と比較すると、アメリカ97.7ドル、ドイツ96.5ドル、フランス92.8ドル、英国80.6ドル、イタリア77.8ドル、カナダ71.4ドル。日本はお話にならないほど、ぶっちぎりで最下位なのである。
しかも、G7では1位のアメリカも、OECD加盟諸国全体のなかでは8位にすぎず、アイルランド154.9ドル、ノルウェー136.7ドル、ルクセンブルク128.8ドルなど、まだまだ上がいる。また、OECDの平均は71.3ドルで、日本はOECD加盟38カ国中、29位に低迷している。
この状況を改善しないまま賃上げを続ければ、日本の生産力は低下の一途をたどらざるをえないだろう。
抜粋
https://news.yahoo.co.jp/articles/728a993451f4e00c0fa63e1078ca7bd2751956dd
引用元: ・【経済】労働生産性が「ぶっちぎりで低い」日本 それなのに最低賃金を上げれば永遠に成長できない国になる
1日気がおもい
賃金カットで安売り競争したらむしろ労働生産性は下がるのだけど