◆小野田紀美「外国人との秩序ある共生社会推進担当相」が掲げる“制度見直し”
今年7月の参議院議員選挙では、物価高対策などと並び、「外国人政策」が政治的な争点になった。主な政党は外国人問題への対応として厳しい姿勢を打ち出し、特に「日本人ファースト」を掲げた参政党が躍進した。
その後、日本維新の会と連立し、10月21日に誕生した高市政権では、新内閣に「外国人との秩序ある共生社会推進担当」が新設された。小野田紀美・担当相は就任会見で、「一部の外国人による犯罪や迷惑行為、制度の不適切利用で国民が不安や不公平を感じる状況が生じている」と話し、外国人関連の制度や政策を見直す考えを示した。
こうした声のなか、政府はさまざまな見直しを進めている。在留資格の一つである「経営・管理ビザ」の要件厳格化や、国外取得者の自動車運転免許の国内免許への切り替え試験の厳格化などだ。
ニッセイ基礎研究所の鈴木智也・准主任研究員は、日本の外国人は「これからも増えるだろう」とみつつ、外国人政策は「これまで拡大路線を突っ走ってきており、制度などを適正化するため、いったん立ち止まるのにいい機会」と現状を分析している。
◆深刻化する「労働力の不足」と受け入れの現実
政策見直しの背景にある不安とは裏腹に、労働力不足は深刻さを増している。 長野県川上村は、外国人の人口割合が高い地域だ。人口3800人ほどの村で、夏場はレタスなどの高原野菜畑が広がる。外国人の農業従事者の受け入れ人数は年ごとに大きく変動するが、1000人近いときもある。
群馬県大泉町は人口4万1000人あまりで、そのうち外国人が9000人ほどを占める。ブラジル人が約半分で、次いでペルー人、ネパール人、インドネシア人などさまざまだ。町は北関東で屈指の製造品出荷額を誇り、自動車・電子部品など、さまざまな製造業が生産拠点にしている。
大泉町の村山俊明町長は町のサイトで、外国人住民との共生について「全国に先駆けたさまざまな取り組みを積極的に進めています」と説明する。ゴミ出しルールなどの周知のために、子ども経由で親などへ情報を拡散しているほか、多言語対応などにも取り組んでいる。
外国人なくして成り立たない社会
日本の在留外国人、特に外国人労働者は、ここ十数年の在留資格の整備とともに増大している。
転機は’18年の入管法改正(出入国管理及び難民認定法改正)だと鈴木氏は説明する。で景気が良くなり人手不足が深刻化したことを背景に、従来の短期のローテーション型の受け入れから、長期の定着型へと変わったという。
出入国在留管理庁によると、総人口に占める在留外国人の割合はここ数年で急上昇し、昨年3%を超え、総数は376万人あまりに達した 。’00年前後の割合は1%程度だった。ちなみに、昨年の在留外国人の内訳は、中国人23.2%、ベトナム人16.8%、韓国人10.9%、フィリピン人9.1%などだ。
リクルートワークス研究所は『未来予測2040』で、少子化と高齢化により、日本は慢性的な労働供給不足に直面する「労働供給制約社会がやってくる」と予想する。
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[FRIDAY DIGITAL]
2025/10/26(日) 8:00
引用元: ・高市政権の外国人「制度厳格化」と“労働力1100万人不足”の未来…“共生”のため本当に必要なこと [煮卵★]