10/4(土) 15:16
表現の自由の保護に米国内外で取り組む非営利機関PENアメリカ(PEN America)は現地時間10月1日(水)、最新報告書『Banned in the USA(アメリカで禁止された書籍)』を発表し、「スティーヴン・キングの書籍は最も検閲されやすい」と分析している。
この報告書には、アメリカの学校で2024~2025年度に一時的または恒久的に撤去された書籍に関する6,800件以上の記録がまとめられている。この記録は2023~2024年度(1万件以上)からは減少したものの、依然として過去数年の水準を大きく上回っている。
アメリカ国内では、積極的に検閲を行おうとする州と、検閲を制限する州の二極化が進んでいる状況だ。書籍が撤去された件数のうち約80%は、フロリダ州、テキサス州、テネシー州の3州が占めている。これらは、不適切な書籍の撤去を求める法律が制定された、あるいは制定を試みた州である。
一方で、イリノイ州、メリーランド州、ニュージャージー州などには、学校や公共図書館による書籍の撤去を制限する法律がある。これらの州で書籍が撤去された事例はほとんどないという。
報告書の著者でもあるPENアメリカのケイシー・ミーハン氏は、「これは単に、共和党支持州と民主党支持州という対立の問題ではない。例えば、フロリダ州でもすべての学区が禁書の要請に応じたわけではなく、郡ごとに状況は異なる」と説明する。
PENアメリカの報告によれば、キング作品では『キャリー』や『ザ・スタンド』など87作品を対象に206回の検閲が行われた。
すべての作家の中で最も多く禁書措置が取られた作品は、アンソニー・バージェスによるディストピア小説の古典『時計じかけのオレンジ』で、PENアメリカは23件の撤去事例を確認した。
そのほか、パトリシア・マコーミックの『Sold(原題)』、ジュディ・ブルームの『キャサリンの愛の日』、ジェニファー・ニーヴンの『Breathless(原題)』、サラ・J・マースやジョディ・ピコーの多くの作品が禁止されたという。書籍の禁止理由として多いものは、「LGBTQ+関連のテーマだから」「人種の描写に問題があるから」「暴力や性暴力に関する記述があるから」などだ。
さらにPENアメリカは、「地域社会、政治、または法的圧力を予期して数千冊の書籍が撤去されている。これは一種の『事前服従』であり、『恐怖もしくは物議を醸す可能性のある話題を避けたい』という単なる願望に由来している」と指摘する。
ミーハン氏は「キング作品は、成人向けや性的な内容を含む書籍として撤去対象となることが多い。一部の学区は、過度に慎重になったり罰則を恐れたりして、対象範囲を広げすぎており、結果的にキング作品もそこに含まれてしまう」と説明した。
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引用元: ・スティーヴン・キングの87作品が検閲対象に――アメリカの教育現場で“禁書”が増加、理由は「LGBTQ・人種・暴力の描写」 [muffin★]