https://mainichi.jp/articles/20250911/k00/00m/040/310000c
北海道の釧路湿原国立公園に近い市街化調整区域で太陽光パネルの設置が相次いでいる問題で、国立公園内にある国史跡「北斗遺跡」南側の湿原で、釧路市の天然記念物「キタサンショウウオ」の幼生が生息していることが、湿原の学術調査に取り組む「北方環境研究所」(神田房行所長)の調査で確認された。
生息が確認された場所付近では、大阪市の太陽光発電業者がメガソーラーの建設を計画している。計画地を含む一帯はキタサンショウウオの「生息適地」と考えられていたが、実際に生息が確認されたのは初めて。生息地になっている可能性がある。
引用元: ・釧路メガソーラー計画地で天然記念物「キタサンショウウオ」確認。業者は生息「知らなかった」 [662593167]
■5月に幼生2個体を確認
調査は北方環境研究所が実施。調査対象は北斗遺跡の南側の民有地(約9・8ヘクタール)。土地の所有者に動植物の生息状況を把握する目的での立ち入りを求めた。
調査委託を受けたNPO法人「環境把握推進ネットワーク」は、5月22日に民有地内でキタサンショウウオの幼生2個体(体長約11ミリ)を確認した。
同ネットワークによると、キタサンショウウオの産卵期は4月中旬から5月上旬。調査の時期が5月下旬になったため、卵のうは確認できなかった。
同ネットワークの照井滋晴理事長はキタサンショウウオの研究者。「調査地は産卵に適している水域が多数確認されている。幼生を確認できた水域以外でも広範囲に産卵があった可能性がある」と見ており、「卵のうが確認できる時期に調査できれば、生息の数や範囲を把握できそうだ」と話した。
■事業者は生息「知らなかった」
大阪市の事業者は市内で計17カ所のメガソーラー(1カ所は1メガ未満)の設置を計画している。幼生が確認された計画地の近くにある別のメガソーラー造成工事では、道が今月2日、森林法違反で工事の中止を勧告した。
地元選出の国会議員や道議に開示された資料によると、大阪市の事業者は、今回キタサンショウウオの幼生が確認された土地を含む約9・8ヘクタールに出力1999・9キロワットのメガソーラーの設置を計画している。
大阪市の事業者は毎日新聞の取材に対し、キタサンショウウオの幼生が確認されたことについて「知らなかった。釧路市立博物館が『非生息』と言うので、調査しなかった」と主張した。
今後の工事に関しては「タンチョウが餌場としている湿原でもあるので、(釧路市が制定を目指している大規模太陽光発電施設の設置を許可制とする)条例の制定までに着工するのは難しいかもしれない」とした。
サンショウウオも可哀想と言うかな
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