2025.8.19 TRILL ニュース
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「真夏の青空に、白い凧が揺れていた──」
1995年の夏。音楽番組は勢いのあるビートで賑わっていた。そんな中、派手さではなく涼やかさで印象を残した曲があった。聴くと、照りつける日差しの中でもふっと風が吹き抜けるような感覚になる一曲だ。
MY LITTLE LOVER『白いカイト』(作詞:KATE・作曲:小林武史)──1995年7月3日発売。
彼らにとって2枚目のシングルであり、デビュー作『Man & Woman』からわずか2か月後のリリースだった。発売当初は堅実な滑り出しだったが、この曲の真価が広く知られるようになったのは、次作『Hello, Again ?昔からある場所?』が大ヒットしてからのことだ。
■小林武史が描く“空と風の音楽”
MY LITTLE LOVERは、ヴォーカルのakko、藤井謙二のユニットとしてスタート。プロデューサーでもありメンバーとなる小林武史は、Mr.Childrenなどを手掛け、90年代J-POPのサウンドを牽引してきた。
『白いカイト』では、小林の得意とする透明感のあるコード進行と、akkoの澄んだ声が、夏の空気に溶けるように重なっていく。
藤井謙二によるエレキギターは、曲全体を通して絶えず響き、アコースティックな印象の中にしっかりとした骨格を与えている。リズムを支えるフレーズから、要所で差し込まれるソロまで、その存在は静かに、しかし確実に耳を惹きつける。
そこに寄り添うようにストリングスとブラスサウンドが重なり、ギターの温もりと溶け合いながら、夏の空気を感じさせる広がりを生み出している。
サビに向かって音が重なっていくと、まるで視界が一気に開け、真っ青な空の下で白い凧が高く舞い上がる情景が浮かぶ。風に乗って揺れながらも、しっかりと空を目指していく??そんな姿が、音のひとつひとつから感じられるのだ。
■タイトルが映す“夏の情景”
「白いカイト(凧)」という言葉が持つ浮遊感と儚さは、この曲の最大のイメージだ。真っ青な空にふわりと舞い上がり、風に揺れながら漂う白い凧。その姿は、青春期の心の揺らぎや、真夏の午後のまぶしい光にも似ている。
夏の明るさと、ふとした瞬間に胸をよぎる切なさ??その二つが同居するニュアンスが、この曲を単なる爽やかなポップスで終わらせない。聴く人によっては、海辺の眩しい景色が浮かぶかもしれないし、都会のビルの谷間から見上げる夏空を思い出すかもしれない。
発売から1か月後、MY LITTLE LOVERは3枚目のシングル『Hello, Again ~昔からある場所~』をリリース。瞬く間にミリオンを突破する大ヒットとなり、その名は代表曲とともに強く印象づけられることとなった。その勢いを受けて、デビュー作『Man & Woman』と共に『白いカイト』も再び注目を集め、ランキングを逆走するようにじわじわと売上を伸ばしていった。
最終的に『白いカイト』は累計で50万枚を超えるセールスを記録。初動だけでは測れない、“時間をかけて愛された曲”としての存在感を確立した。
派手な花火のように一瞬で消えるヒットではなく、季節が巡るたびに思い出され、静かに口ずさまれる??そんな稀有なタイプの夏ソングである。
■“マイラバといえば”に隠れた存在
MY LITTLE LOVERといえば、多くの人が『Hello, Again』を真っ先に思い浮かべる。しかし、その陰で「自分は『白いカイト』派」という声も少なくない。理由は明確だ。
『Hello, Again』が叙情的で大人びた名曲だとすれば、『白いカイト』はより軽やかで、日常の中で自然に口ずさみたくなるタイプの楽曲。派手さはなくとも、聴けばその日の空気や風景に溶け込むような、生活に寄り添う魅力がある。
(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)
●My Little Lover「白いカイト」
https://www.youtube.com/watch?v=_0k4e-Curjw
引用元: ・【音楽】30年前、日本中に溶け込んだ稀有な爽やか夏ポップス ミリオンヒット裏でじわじわ売れ続けた“永遠の夏の定番” [湛然★]
今のポテチは詐欺、二度と買わねえよ
日傘は8月の終わりのイメージ
曲も女の子も歴代みんな良かった
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