https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/7e8479a1153cffb85f64fa1e21fd90e81764a2e5
推薦入試に関する報道が増えており、注目度も上がっています。
4月に出版した『中学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法』(青春出版社)も売れ行き好調で重版いたしました。
推薦入試はやはり目を引くテーマらしく、Xでも話題になっています。
東北大学が2050年までにすべての入試を総合型選抜にすることが、Xで話題になっています。
インフルエンサーの「じゅそうけん」運営する『未来図』の公式アカウントがこう投稿しました。現在、445万表示で、まさにバズっています。
そこにはこう書かれています。
”旧帝大の東北大学は「2050年までに一般入試ゼロ」を明言。
偏差値で競う時代から、“語る力”“動機”で戦う時代へ。共通テストすら課さない「AOⅡ期」の選抜方法の内容とは?
日本の大学入試が変わる──その先陣を切ったのは東北でした”
さすが、インフルエンサーは「バズらせる」技術が素晴らしいと思いました。
「偏差値で競う時代から、“語る力”“動機”で戦う時代へ。」という一文にユーザー達が反応をしました。「学力からプレゼン能力へ」と読めるからのようです。
今回はこの投稿や東北大学の総合型選抜について解説していきましょう。
まず、今後、偏差値はなくなっていきます。それは「偏差値より語る力や動機が大切な時代だから」ではありません。
少子化で、受験生の数が減るため、偏差値データがとれなくなってくるからです。
塾や予備校、学校を取材していても、偏差値データが信用できないので困っているという意見を多く聞きます。
そのため、偏差値60の大学に合格したのに、偏差値52の大学に不合格だったというケースも増えています。
つまり、偏差値ではもうその大学の入試の難易度が測れないし、受験生の学力も分からなくなってきたのです。
・推薦入試が拡大するのは、一般選抜で学力で選抜できなくなるから
このように受験生の数が減ってくると、今後は一般選抜では学力が高い学生を選抜できなくなっていきます。
私立大学の6割が定員割れになってきており、一般選抜で受験生のほぼ全員が合格する大学も多数あります。
いわゆるボーダーフリーの「Fラン」です。
「Fラン」の中にも知名度がある名門大学は実はたくさん存在します。
そういう大学は教育の内容もよく、就職も好調です。そのため、推薦入試で学生が沢山入ってきます。推薦入試は「評定平均値いくつ以上」という条件があるので、推薦入試での入学者の学力はボーダーフリーではありません。
そして、この流れは今は十分に偏差値が高い大学にも押し寄せてきています。
日本大学や東海大学、帝京大学の一般選抜率は30%。マンモス大学なので一般選抜の枠を拡げると学力が足りない受験生も合格させることになるので、推薦の枠を拡げるわけです。
そして、これは旧帝大などの難関国立大学も同じです。
そういった大学も「入学してくる学生の学力が低くなっている。今までと同じ授業だと単位がとれないケースも増えている」と頭を抱えています。
現在の18歳人口は100万人、2024年の出生数は68万人です。
旧帝大の入試も今よりはかなりハードルが下がります。そうなると、一般選抜では学力が測れなくなります。そうなると推薦入試で学力を測って、選抜をするしかないのです。
・東北大学の総合型選抜は「学力重視」
さて、推薦入試で必要なのはなんでしょうか。
先の引用の中でこうありました。
偏差値で競う時代から、“語る力”“動機”で戦う時代へ。共通テストすら課さない「AOⅡ期」の選抜方法の内容とは?
この東北大学の「AOⅡ期」は共通テストを課さないため、「学力は求められない」と誤解している人たちもいるのですが実際には違います。
まず、「AOⅠ期」は評定平均値を求めない代わりに共通テストを受験し、反対に「AOⅡ期」は共通テストの受験を課さない代わりに評定平均値を求めます。
ようは基礎学力を、共通テストの点数で測るか、評定平均値で測るかです。
そして、過去問を見れば分かりますが、二次試験でしっかりと学力を測ります。
2025年6月に文部科学省は小論文や面接などを組み合わせる場合、推薦入試でも学科試験を課してもいいと認めましたから、東北大学はより学科試験をしっかりと課してくるかもしれません。
※以下出典先で
引用元: ・【進路】東北大学が2050年までにすべての入試を総合型選抜へ「学力からプレゼン能力へシフト」は本当か [七波羅探題★]
東北大の校長先生に来てくれと頼まれたらどうしよう
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