きっかけは、病院の実習で両親と自分の血液型を調べたことだった。 両方の親から片方ずつ遺伝子を引き継いでいることを示すはずの結果が、父親とはひとつも合致していなかった。
帰宅後、母親にその結果を伝えると、突然真顔になり語り始めた。「実はね、慶応大学の精子提供で生まれたかもしれない…」 突然の告白に混乱した。
親と医師が同意した生殖補助医療であろうが、生まれてくる子どもも当事者だ。加藤さんはこの日から20年以上、出自を探している。
母親から告げられたのは以下の内容だ。
・父親が無精子症だったこと
・生殖補助医療を行っていた慶応大学病院で精子提供を受けて生んだこと
・提供者は大学の医学生で名前はわからないこと
「ちょっと納得できない。提供者は誰なの?もっと詳しい情報はないの?」
母親に食い下がったが、それ以上は聞いてほしくないという態度をされた。
「地元の病院で普通に産んだんだから、うちの子として育てた。もうこんなことは話すつもりもなかったし、それこそ墓場まで持っていくつもりだった。あんたが勝手に調べたからいけないんでしょ」
投げやりに会話は終わってしまった。これで加藤さんの気が済むわけがなかった。自分のルーツの半分がわからなくなってしまったのだから。
何の疑いもなく「父親」だと思っていた人は、血がつながっていなかった。ずっと一緒に生活してきたのに…
「その時、もう29歳なんですよね。こんな大切なことをなぜずっと黙っていたんだというか、僕に対して悪いっていうよりも、何でこの両親はずっとそれを自分の中に抱えたまま、30年も生きられるのかな。そんなに背負わなくてもいいんじゃないかなって」
両親は、家族や親戚の誰にも話していなかった。
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引用元: ・【社会】精子提供で誕生と知り 怒った29歳「世界の半分が暗闇になった」 遺伝上の父を探し続ける
望みすぎるのは良くない。
これから先の楽しみができただろ。
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