奈良県天川村の八経ケ岳(標高1915メートル)山頂北に自生するオオヤマレンゲが近年、鹿による深刻な食害に見舞われている。
修験者から古来、「天女花」とめでられ、自生地は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成要素でもある。
しかし、7月8日の花期に自生地を訪れた登山愛好家によると、葉を食べられて枯死状態の木が目立ち、開花が確認できたのは2輪のみだったという。
オオヤマレンゲは山地に自生するモクレン科の落葉低木。
奈良・大峰山脈の自生地は弥山(1895メートル)から八経ケ岳を経て明星ケ岳(1894メートル)に至る108ヘクタールに点在し、
昭和初期の1928年に国天然記念物の指定を受けた。
また、7月初旬に咲く白い花は霊場を彩る景観として、同参詣道が2004年に世界遺産登録された際に登録資産「大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)」の構成要素になった。
自生地は吉野熊野国立公園特別保護地区にあたるため、環境省吉野管理官事務所(奈良県吉野町)が管理。
計8カ所に防鹿柵を設置して保護し、中に紛れ込んだ鹿も追い出している。
しかし自生地のうち、八経ケ岳山頂北側の被害が23年ごろから深刻化。
24年には開花がまったく確認できず、現地は登山道沿いにあるため、登山客からの指摘が相次いだ。
同事務所は「大峰山脈の鹿は近年急激に増えたわけでなく、被害深刻化の原因は不明」としている。
25年の被害を指摘したのは橿原市の登山愛好家。
「ベテラン登山客の協力も仰ぐなど、環境省は保護活動を強化してほしい」と訴えている。
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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOSG09BFP0Z00C25A7000000/
引用元: ・【環境】鹿は急増していないのに…なぜ深刻化? 奈良の世界遺産で“食害” [ごまカンパチ★]
へずまがちゃんとやってくれてるやん
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