2025.7.21TRILL ニュース
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「バンドの終わりって、もっとドラマチックに崩壊するもんだと思ってた」
55年前の1970年、世界は一つの“終わり”に立ち会っていた。
それは、現代音楽の礎を築いたバンド、The Beatlesの“解散”という衝撃。
だがその別れは、騒がしくも、悲壮でもなかった。ただ、静かに祈るような一曲が、その幕引きを飾った。
The Beatles『Let It Be』(作詞・作曲:Lennon-McCartney)ーー1970年3月6日リリース(UK)。
彼らにとっての活動時の最後のシングルとなったこの楽曲が、なぜ今もなお人々の心を掴み続けるのか。その背景を、現代の視点からひもといてみたい。
■“The Beatlesの終わり”を世界が初めて感じた日
『Let It Be』は、The Beatlesにとって22枚目のシングル。だが、この時すでにバンドの空気は崩れかけていた。創作への温度差、ビジネスの軋轢、人間関係のズレ。“解散”の2文字が、徐々に現実味を帯びていた時期でもある。
そんな中で発表されたこの曲は、明確な別れを告げるわけではない。
それでも、どこか静かで、寂しげで、やさしい。
ポール・マッカートニーの母メアリーの“夢の中での言葉”から着想を得たという歌詞は、慰めと受容をテーマにしたものだった。
「Let it be(あるがままに)」
そう繰り返すだけで、聴く者の心が少し軽くなる。
当時のファンにとっては、The Beatlesがそっと背中を押してくれたような気がしたのかもしれない。
■その音楽は、“叫び”ではなく“祈り”だった
この曲が持つ力は、単なるヒットソングの枠に収まらない。激動の1960年代を生きた若者たちにとって、ビートルズは“希望”であり“象徴”だった。
だからこそ、その終わりに向かう時、彼らが叫びではなく“静かな祈り”を選んだことは、多くの人の胸に深く響いた。
イントロのピアノ、淡々と進むリズム、そしてポールの語りかけるようなボーカル。「ああ、終わってしまったのだ」と、感情よりも先に心が理解してしまうような感覚がそこにはあった。
それでもなお、この曲は希望に満ちていた。
「抗わず、受け入れて、進む」というメッセージが、時代や国を超えて、今も響き続けている。
(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)
●Let It Be (Remastered 2009)
https://www.youtube.com/watch?v=QDYfEBY9NM4
引用元: ・【音楽】55年前、世界中が耳を澄ませた“ありのままを願う最後の歌” 別れを希望に変えた静かに祈るような曲 The Beatles『Let It Be』 [湛然★]
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