しかし、そこに家計という壁が立ちはだかった。
私立高の授業料無償化の範囲が広がっても、状況は変わらなかった。
「私立無償化で将来の選択肢が広がったとは思えない」
2026年度から本格的に始まる私立高授業料の実質無償化は、経済状況によらずに進路の選択肢を広げることが狙いだ。
しかし無償化の経費は首都圏に集中して投下されるという試算もあり、地方には恩恵を感じられない人たちもいる。
こうしたなか、私立高無償化は参院選の主要な争点にはなっていない。
このままでいいのだろうか。【斎藤文太郎】
私立への進学、諦めた
6月下旬、夕闇の迫る秋田県北部の陸上競技場。
近くの町に住む田中さんは軽快なリズムでトラックを駆け抜け、ハードルを跳び越えていった。
最後の1台に足をひっかけると、悔しそうな表情を浮かべながらレーンを見つめた。
陸上競技は中学で始めた。
2年でハードルに挑戦するとタイムがぐんぐん縮んだ。
県内中高の有望選手が一堂に会する合宿で、3歳上のある選手に出会った。
ハードルを跳ぶ姿勢が美しく、県大会での上位入賞は当たり前。
東北大会や全国大会にも出場する選手だった。
「自分もああなりたい」。
走り方をじっくり観察し、大会の記録も逐一チェックした。
フォームだけでなく髪形もまねた。
その選手は、秋田市にある私立高の生徒だった。
陸上競技の短距離では県内有数の強豪とされる学校だ。
「自分も同じ高校に行きたい」。
積雪のため屋外での練習ができなくなる冬、自宅から約1時間離れた体育館で練習した後、送迎してくれた母(45)に車中で打ち明けた。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/b3024c50eb4c33560a2b40f4f1102fd55b602aae
引用元: ・【高校無償化】「金持ちは金持ちのまま」私立進学を諦めた親子の嘆き 制度からこぼれ落ちる地方世帯
無償だから無いのか?
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