1981年に京都で創業した天下一品の「こってりスープ」は他チェーンにない独自のもので、熱烈なファンも多い逸品だ。閉店が相次ぐということは、その味や集客力に陰りが見えたのかと疑う人もいるだろう。これまで天下一品を愛してきた人々にとって、今般の一斉閉店は「衝撃」以外の何物でもない。
しかし、閉店を予定している新宿西口店、池袋西口店、吉祥寺店などが、店としての活気を失っている様子はない。そもそも、ここ1年で閉店した店舗は運営元の直営店ではなく、フランチャイズ店舗だと、各社がすでに報じている。つまり、昨年6月の閉店分も含めて都内13店、首都圏全体で16店という大量閉店の真因は「天下一品の凋落」というわけではない。フランチャイズ店舗を運営していたエムピーキッチン、ティーフーズの2社に何らかの理由がある、と考えるのが妥当だろう。
【中略】
一つ気になると、いろんなことが目に付く。例えばメニューでは「どのセットが人気なのか」「なぜ天下一品のこってりスープは美味しいのか」といった訴求がきわめて少ない。初心者には優しくないかもしれない。昨今のチェーン店にしては珍しくキャッシュレスに対応しておらず、レジにたどり着くまでも行列。その並ぶ時間で、こってりスープの余韻も冷めてしまう。
「直営ではないフランチャイズ店舗だからかな?」と思いきや、都内の直営店でもキャッシュレスは非対応。ある店舗では故障した自動ドアがずっとそのままになっていたり、いまひとつ清掃状況が良くなかったりする。全体的に直営・フランチャイズを問わず「昔ながらの古びたラーメン屋」のような佇まいの店舗が多い印象を受けるのが天下一品である。
【中略】
比較対象として、閉店する天下一品店舗の多くを運営するエムピーキッチン系列企業が手掛けるつけ麺専門店「三田製麺所」を見てみよう。
もともと天下一品の恵比寿店だった場所にある三田製麺所の恵比寿店を訪れると、一定の清潔感があって、パーソナルスペースを保った状態で過ごせる。メニューも豊富ながら注文画面はシンプルで、店内の巨大看板でつけ麺のスープが「3種類を炊き出し、抽出して合わせている」と説明されているため「迷ったら特濃つけ麺・つけ麺を頼んだらいいのか!」と、初見の客でもすぐに分かる。スマホオーダーに対応し、キャッシュレス・セルフレジで会計のストレスも少ない。天下一品と比較して、こちらの方が「今どきの普通の外食チェーン店」だと感じる。
【中略】
こうして見ると、同じ「チェーンのラーメン店」でも、店づくりが全く違うことが分かる。それでも、エムピーキッチンにとっては「天下一品のフランチャイズ加盟店」「三田製麺所の本部・直営店」の両刀で、収益をあげていく道もあったはずだ。今回、なぜ天下一品から“離反”したのか。
「徒弟制」と「ビジネス」の相性が悪かった
冒頭で示した通り、同社からの回答は得られなかったため真相は不明だが、推察するに近年の経営姿勢からは「フランチャイズの大量離脱があっても、仕方ないのでは?」と思わせる動きが、多々あった。
文春オンライン 2025/06/29
https://news.yahoo.co.jp/articles/96d24318179563b3bbbf00d7cc711f6b0483d2cc?page=2
引用元: ・【🍜】天下一品大量閉店は“愛弟子の反乱”によって起こった…「こってりスープ」「徒弟制」で見えた“限界” [おっさん友の会★]
さっぱり良さがわからんのだが、美味いと思ったことない
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