業者から『面積でとれる分をすべて買う』とオーダーされ、契約しています。従前からそういう契約をしてくれる業者もあったのですが、今はどこもかしこもがそういう言い方をするようになりました。
「小泉大臣の『この値段がおかしい』ということ事態がおかしい」
以前の取材では、コメ農家が利益を出すのには厳しい状況が続いてきたことをわかりやすく解説していただいたが、米価の高騰が続く今年はどうなのか。
「コメの価格がこのままなら間違いなく黒字にはなるでしょうね。ビジネスとしての話なら農家がやっていけなかったわけですから、今までが適正ではなかったんだと思います。
制度設計の問題ではなく、コメの流通は自由化されているわけですから。名ばかりと言う人もいますが自由化して実際に農協の言いなりにもならず、減反もせずにやってきたわけです。
こうした完全自由化の中で、小泉大臣が『この値段はおかしい』と言い出すこと自体がおかしな話ですよ。だって自由化したのは政府ですからね。
とはいえ、われわれもスーパーの店頭の値段を見れば今の価格は高いと感じるし、石破さんの言う5キロ3000円台というのは的を射ていると思います。スーパーの小売りで3800円とか3900円くらいならコメ離れも起きないかなと思うし、農家も守れる価格のように思えます。
米価高騰の原因を農協に転嫁する「農協悪玉論」が跋扈し、小泉農水相も盛んに農協改革論を唱える最近の風潮を、どう感じているのだろう。
「農協=悪なんてことは絶対にないです。新規就農者はたとえ農協に出荷しなくても無料で営農指導してもらえるんですよ。
現に私がそうで、薬はこれ使った方がいいとか、本当にマメに教えてくれました。そういう若い芽を育ててきた機関を潰したら、誰がその代わりをするんですか。
手数料が高いと批判する向きもありますが、民間企業が手数料とったらもっと高くなると思いますよ。もちろん農協に卸していただけの方は、作っても作っても利益が出ないどころかマイナスの人もいたでしょうから、それを恨んでいる方もいるかもしれません。
多くの農家は売るノウハウを持たず、農協はそのノウハウを持っている。そこの手数料が高いと反発する人はいますが、それが気に食わなければ民間業者に売ってしまえばいいんです。
違約金があるわけではないんですから。逆に民間業者なら違約金とりますよね。
まあ、どっちの味方をするわけでもないけど、やっぱり地域の人が農協に勤めているので無下にはできないですよね。だから一部農協に出すとかね。昔から買ってくれていた個人のお客さんに値段を上げられないのと一緒で、繋がりという部分はあるんですよね。
そもそも農協は農家が出資して出来上がっている組織で、民間みたいに利益を追求しているわけではないので、必要不可欠なんです。
たしかに過去には談合や癒着などあったし、腐敗している部分があるのも事実でしょう。でも、なくす必要はない。腐った部分を是正して整えればいいんです」

これはミニマムアクセスを拡大してカルローズ米を2千円台にするしかないな。
きっと世界標準の価格に収まるでしょう
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