厚生労働省は2月に、2024年の日本の出生数が過去最少を記録したと発表した。読売新聞は、出生数は全ての都道府県で前年より減少し、少子化は想定より15年早いペースで進んでいると報じた。
日本の2024年の正確な出生率はまだ確定していないが、2023年時点では1.20であり、依然として日本は世界最低水準にある。
同じ東アジアの韓国の数字は日本より低い。ただ、2024年の出生率は前年の0.72から0.76へと9年ぶりに微増した。これはコロナ禍による出産の先送りが原因と主に見られているが、少子化がゆっくりと改善しているとの意見もある。
日韓はともに非常によく似た社会を形成しているが、両国の最新の社会構造を比較することで、少子化を引き起こす共通の理由が浮き彫りになるのではないか。
そこで韓国で少子化の事情に詳しい女性政治家2人に取材した。
日韓両国に共通するのは、大学院ではなく、“学部レベル”の大学名が一生ついて回る学歴主義だ。
韓国政府大統領直属の少子高齢社会委員会のメンバーで与党・国民の力(PPP)に属するオク・ジウォン委員は、「韓国はやり直しのきかない国」と語る。
「韓国の教育制度は、小中高12年間、他人と競争し続けることを教えています。そこで学ぶのは、負けるのは自分か相手かというゼロサムゲームです」(オク委員)
韓国では大学間の編入が可能だが、イ・ヒョウォン・ソウル市会議員によると、ほとんどの大学生が「最初に入った大学名を記録から消すために、もう一度入試を受け直す」そうだ。
韓国でも日本の「仮面浪人生」と同じ現象が起きている。学部よりもレベルの高い大学院へ進むことを「学歴ロンダ」と日本人が呼ぶように、最初に入った学部の大学名が韓国でも重要視される。
オク委員はそんな韓国を「一発勝負社会」と呼ぶが、日本も似たり寄ったりのところがある。
日本と韓国の受験戦争は似ているが、韓国のほうがより過酷だ。コリア・タイムズによると、86%の韓国の小学生が塾や予備校に通っているという。
一方、チャイルド・ネット・リサーチ(CNR)のレポートによると、日本の小学生の通塾率は平均30%ほどだが、小2から小6にかけて塾に通う子どもが増えていき小6になると43%に届く。
日本と韓国は、家庭の経済力によって受けられる教育の質に格差が生じ、「教育の機会均等」が損なわれている。日本語の「親ガチャ」という言葉もこのような不公平感から生まれた。このような社会は、若者から将来の希望を奪う怖れがある。
韓国社会における競争の激しさは、外見に対する過剰なまでの意識「ルッキズム」をも生み出している。
筆者の知人である30代前半の韓国人夫婦はともに二重まぶた手術を受けていた。夫は自分の一重まぶたを気にしていなかったが、18歳になったときに母親自らが彼を美容クリニックに連れていき、手術を受けさせた。彼らは言う。
「韓国では就職や婚活のために容姿を“改善”することが当たり前になっています。親が子どものスペックを高めるために、整形手術を勧めるのも珍しくありません」
最新の統計では、韓国の独身者の約65%、日本の約46%しか結婚を希望していない。また韓国の独身者約75%、日本の独身者でも約70%に恋人がいなかった。
一方で、恋愛リアリティショーは人気だ。 このような状況から、日韓の恋愛・結婚離れの一因には、人間関係を築き対立を乗り越えるコミュニケーション能力の不足がうかがえる。
韓国独特の少子化要因として、オク委員は「4Bムーブメント」を挙げる。これは韓国の若い女性たちが「結婚しない、性的関係を持たない、子どもを産まない、男性との交際をしない」という選択をするムーブメントだ。
韓国語で「Bi」は「~しない」を意味する接頭辞だ。「このムーブメントは、男女不平等に怒る女性たちが、社会から沈黙の撤退をすることを選んだという意味です」とオク委員は説明する。
引用元: ・【結婚、出産、セックス、交際を拒否】日本より赤ちゃんが生まれない韓国で起きている若い女性の "静かな撤退"
>親が子どものスペックを高めるために、整形手術を勧めるのも珍しくありません
なお、DNAの整形はしない(できない)模様
俺もモームリに頼んで人生から撤退したいもん。
は?
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