量子コンピューターの新方式として、神秘的な粒子「マヨラナ粒子」を利用する「トポロジカル量子ビット」が名乗りを上げた。
2月に米マイクロソフトが発表すると、大きな注目を浴びた。
原理的に計算エラーが起きにくいことなどが特徴だ。一体どんな粒子なのか。(梶原洵子)
量子コンピューターは複数の方式が研究され、まだ本命は決まっていない。
「超伝導」「中性(冷却)原子」「光(光量子)」など5方式が有力だが、エラー発生の課題を抱える。
原子や電子の状態を1個ずつ操作して計算する非常に繊細な機械のため、原子などの状態が少しでもずれるとエラーになる。
一方、マヨラナ粒子は原理的にエラーが起きにくい。
理由は計算の特徴にある。
マヨラナ粒子は、1個の粒子がもう1個の粒子の周りを1回転して計算する。
「この時に、何らかの影響を受けて経路がゆがんだりしても、1回転すればよく、結果に影響はない」と東北大学の那須譲治准教授は説明する。
マイクロソフトがマヨラナ粒子を用いた世界初の量子コンピューターチップ「マヨラナ1」を発表すると、大きな注目を浴びた。
汎用的な量子コンピューターの実現に必要な、エラー率の低減やエラー訂正機能を実装するハードルを下げられる可能性があるからだ。
エラー訂正は、情報の基本単位「量子ビット」に発生するエラーを見つけて訂正する仕組みだ。
複数の量子ビット間に「量子もつれ」という連携を作り、一部のビットに他のビットのずれ(エラー)を検知させる。
エラーは訂正できるが、一つの演算に複数ビットを使うため、計算機全体で膨大なビット数が必要になる。
マヨラナ粒子はこの数が少なくて済むかもしれない。
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引用元: ・【IT】量子コンピューターの新方式に名乗り、神秘的な粒子「マヨラナ粒子」とは?
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