ご存じの方も多いだろうが今、そんな「非モテの独身男」による無差別殺傷事件が世界的に増えている。
主に欧米の先進国で「インセル」を名乗る人々が、車で歩行者を次々と跳ねたり、銃を乱射したりする事件が続発している。そんな「インセル犯罪者」の犯行動機のひとつが、「自身の不遇や社会に対する不満」だ。
世間では「女性にモテない」というと、「それはお前の努力が足りないからだろ」となるが、インセルたちは「イケメンや金持ちになびく女性が悪い=こういう不公平な構造をつくった社会が悪い」と考える。
この傾向は日本でも見られる。例えば、2021年には小田急線の車内において36歳で無職の男が20歳の女子大生に包丁で襲い掛かり、複数の乗客も切りつけた。このときも犯人は社会や女性への憎悪を口にしている。
今回の容疑者も報道を見る限り、独身で無職。もちろん、誰かと交際していたかどうかまではわからないが、数年前から精神を病んでいたというので、パートナーをつくる精神的余裕がなかった可能性は高い。
●法務省が調べた 無差別殺傷犯52人の「非モテ度合い」
「いやいや、無職の非モテ男が無差別殺傷事件を起こすみたいなことを言っているけれど、そういう差別的な話をすることが、無職の非モテ男を追いつめることがわからないのか」というお叱りを受けるかもしれない。
もちろん、世の無職の非モテ男の大半は犯罪などと無縁に平和で暮らしていることは事実なので、そういうレッテル貼りをするつもりはない。しかし、一方で無差別殺傷事件の犯人を見ると、こういう人物像が多い傾向にあるのもまた事実なのだ。
少し古い研究だが、2013年に法務省法務総合研究所研究部が「無差別殺傷事犯に関する研究」というものを行った。これは無差別殺傷犯52人(男性51人、女性1人)を対象にさまざまな調査をしたものだ。
この52人の婚姻状況を見ると、43人(82.7%)が婚姻歴なしだった。婚姻歴のある9人に関しても8人は離婚と別居で、配偶者と同居していたのはわずか1人だけだった。
では、独身の51人は犯行時に交際相手がいたのかというと、明確に交際相手がいたのはわずか1人。45人は交際相手がおらず、「不詳」が5人だった。しかも、その51人の約4割にあたる18人は「異性との交際経験なし」である。「非モテ」であることは否定できない。
そして「無職」の傾向が目立つのも事実だ。52人の無差別殺傷犯の中で犯行時に職に就いていたのはわずか10人だ。37人は無職で、5人は就労経験さえない。
では、動機は何かというと最も多いのが「自己の境遇への不満」である。以下、非常にわかりやすいので引用させていただく。
《自己の置かれた境遇や現状に対する不満やいら立ち等を晴らすため、無差別殺傷事件に及ぶものであり、例えば、自己に発生した事柄について不満を抱いて、
その気持ちを晴らすための憂さ晴らしとして他人に対する殺害を考えるもの、自己が正当に評価されていないことから社会に不満を抱き、社会の構成員を殺害しようと考えるものなどをいう》
(法務総合研究所 研究部報告50 57ページ)
いかがだろうか。
「全てが嫌になった」から、「苦労せずに生きている人」への憎悪を募らせ、無関係の小学生を轢き殺そうという考えに至った今回の容疑者の思考そのものではないか。
彼のような「インセル犯罪」の近年の傾向は「過激主義」(暴力など極端な手段で世界を変革させるという考え)に走っていることだ。
これまではただ無差別に女性や子どもなど自分よりも弱い者を殺傷していたものが、「社会を変える」という大義名分を掲げるようになった。
「女性嫌悪、過激主義として取り扱いへ 英内務省が戦略見直し(BBC 2024年8月19日)」といったように各国が「非モテ男によるテロ」を警戒している。
続きは↓
https://news.yahoo.co.jp/articles/a72bf55eb7454f2c564280a405230c32c980f34a
[DIAMOND ONLINE]
2025/5/10(土) 6:32
引用元: ・【インセル】小学生の列に車で突っ込み、電車内で包丁を振り回す…世界中で増えている 「非モテの独身男」による凶悪犯罪 [煮卵★]
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