・報道で初めて知った
一体、何があったのか。
当のアドベンチャーワールドに尋ねたところ、「契約のことはお話しできません」と繰り返すのみ。
「私も報道で初めて知ったくらいで、まだ事情が呑み込めていないんです」
そう語るのは、アドベンチャーワールドがある、和歌山県白浜町の大江康弘町長である。大江氏は和歌山県会議員、参議院議員を経て
昨年、町長に当選した。アドベンチャーワールドは年間約90万人が訪れる白浜町の大きな観光資源。その目玉であるパンダの不在は
町民や周辺の自治体の住民の生活に大きな影響を与えるが、それでも施設側から事前に報告は一切なかったという。
「その後、園長が報告に来ましたが、契約のことは中国との間でシークレットになっているとのことで、詳しいことは教えてもらえません
でした。ただ、その際、園長が言っていたのは、“10年前に契約が変わり、(その時点で結んでいた)契約が切れた時点で返還すると
いうことになっていた、と」
一方で、前述のように上野や王子動物園では、その後も契約が延長されているから、中国側も施設によって対応を変えていることが
推測される。
「返還の発表があった晩に、ある自民党の元大臣から連絡があり、GWに日中議員連盟が訪中を予定している。森山(裕)幹事長(会長)
や小渕(優子・事務局長)さんも行く予定だから、その際に、契約延長をお願いしてもらおうか、との話がありました。
ただ、アドベンの社長に聞いたところ、“政治的な動きはやめてほしい”とのことだったので、それも結局、なしになったのです」
訪中した議員団は、日本への新たなパンダの貸与を要請し、大きなニュースとして取り上げられた。
・パンダ外交
「パンダ外交」という言葉が人口に膾炙しているように、中国がパンダという“資源”を活用し、外交に利用してきたのは周知の通り。
しかも今回の返還は、トランプ大統領の就任によって、世界各国が激動の渦中にあるタイミングだ。
異例の契約全頭「延長なし」の背景に、政治的な思惑を勘ぐってしまう向きもある。
「確かにそんな気がしないでもありません」
と大江町長も言う。
ー中略ー
その実力者が昨年の総選挙で政界を引退。その影響はあったのか。
「それはあるでしょう。中国にしてみれば、契約を打ち切るなら、一番に気を遣わなければならない方が政界の一線を退いた
ということですからね。もし二階元幹事長が現役なら、簡単に“返還”とはならなかったのでは」
ー中略ー
・友好都市の関係を……
気になるのは、白浜町と中国側との間でも、以下のようなやりとりが進行中だったことだ。
「昨年以来、県を通じて、パンダの産地として知られる成都市内の、成華区という行政区から、再三、友好都市の関係を結ばないか
との話が来ていました。が、断り続けていたんです。4月には、向こうから共産党の女性幹部が来日したばかりでした。
友好都市の話や、白浜からも成華区を訪問してくれなどとのお願いがありました。が、返還の話は全く出なかったですね」
実は大江町長は県議会議員、国会議員時代を通じて、台湾外交がライフワーク。先日は台湾政府から外交功労の叙勲を受けている。
今月には、地元の南紀白浜空港から台湾へ、チャーター便を飛ばす企画も控えている。そんな動きも背景にあったのか。
「いや、それが影響してるなんて言えるほど、私自身は大きな政治家ではないですけどね(笑)……。叙勲のパーティーの挨拶で、
“私が台湾ばかりやるもんだから、パンダを引き上げられました”と冗談で言ったら、会場はおおいに沸きました」
ー後略ー
全文はソースから
デイリー新潮 5/3(土) 8:13配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/e689293b2279dfe77fdb178e2e2453a0ff0ecf41
引用元: ・「実は中国との友好都市提携を断わったばかりで……」 和歌山「パンダ4頭返還」 地元・白浜町長が語る“一斉帰国”の深層[5/4] [仮面ウニダー★]
国会議員はこの町長見習えよ
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