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杉山 大介 2025年04月21日 11:28
静岡県内の高速道路で追突事故を起こし、搬送された病院で看護師を蹴りケガをさせたとして逮捕・勾留されていた俳優の広末涼子氏が、16日朝、警察署から釈放された。今後は任意での捜査が続けられるという。
本件について、当初は「薬物使用のおそれがある」などの不確かな情報が報じられたが、薬物検査の結果、薬物は検出されず自宅からも見つからなかったことが判明。
こうした中、逮捕直後から被疑者を犯人であるかのように伝えるマスコミの「犯人視報道」には、以前から批判が集まっている。
2024年10月には、朝日新聞が元死刑囚の袴田巌(いわお)氏の無罪判決を受けて「朝日新聞の当時の報道、おわびします」という見出しの記事を掲載。同年6月にも、1994年の松本サリン事件から30年後であることを受けて、信濃毎日新聞が「犯人視報道への深い反省と教訓 社内学習会で若手に伝え続けています」とする記事を出した。
しかし、各紙の謝罪や反省もむなしく、今回の事件でも多くのメディアが「犯人視報道」を繰り返した。そもそも逮捕や勾留の段階では捜査機関も限られた情報しか持っておらず、事件の事実関係については不明な部分が多いという、基本的な前提すら十分に共有されていないのが現状だ。
本稿では、刑事事件の実務経験が豊富な杉山大介弁護士が、「勾留」という刑事手続や事件初期の捜査の実態、そして事件報道を見聞きする私たち一人ひとりが念頭に置くべき注意点について解説する。(本文:弁護士・杉山大介)
広末氏報道に弁護士が抱いた「違和感」
広末涼子氏が浜松西警察署から釈放された。
16日時点の報道では「発言が落ち着いてきて自分の置かれている状況を自覚するようになり、被害者との示談も進んできたおかげである」……かのようなニュースが流されている。
しかし、私には強烈な違和感がぬぐえない。
本稿のテーマは、今回、多くの人が耳にし、広末氏自身が体験することになった「勾留」という手続きについて。
「一連の流れ自体が、本来の刑事手続として適切だったのだろうか?」という疑問を提示しながら、報道が行われる段階における実態に触れつつ、事件報道への接し方などを検討してみよう。
事件報道クイズ
いきなりだが、まずは「事件の始まりで得られた断片的な情報から判断することの難しさ」を体験してもらうため、クイズを出させてもらう。
以下の事例は、いずれも実際にある事件の端緒において、捜査機関が認識していた事実を記載したものである。このうち、最終的に「犯罪ではなかった」と評価されたのは何件か、当ててみてほしい。
<事件①>
容疑者Aは、住宅街の交差点において対向車と衝突。Aは幸い無傷だった一方、対向車の運転手は死亡した。〇〇県警はAを過失運転致死で逮捕した。
<事件②>
容疑者Bが飲酒の上で車を運転していたところ、人身事故が発生。あわてて自宅に戻ったところ、警察に「事故の当事者ではないか」と声をかけられた。
<事件③>
容疑者Cが職務質問を受けたところ、大麻を所持しているのが発覚し、〇〇県警に逮捕される。尿検査を行ったところ、大麻について陽性反応が出た。
なお、いずれのケースも交通や薬物に関するものであり、特定の被害者だけを問題にしていない犯罪類型だ。したがって「示談による不起訴」の余地はないと考えていただきたい。
クイズの正解は、本稿の後半に記載している。
「勾留」とはどんな手続きか
(略)
※全文はソースで。
引用元: ・広末涼子氏「事件報道」に“誤り”はなかったか? 不確かな情報に基づく「犯人視」へ弁護士が抱く危惧 (杉山 大介氏) [少考さん★]
何時間待たせるんだって誰でも怒りそう
これから一般人が暴れて逮捕された時も同じように言えよ 逮捕は疑問ですねぇってw
逮捕されずに書類送検されたら容疑者呼ばわりしない
逮捕しやすい一般人に不利な報道姿勢についてはダンマリですか?
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