
哲学者・三木那由他=寄稿2025年4月14日 16時00分
Re:Ron連載「ことばをほどく」(第12回)
選挙におけるSNSの使用が話題になることが増えた。これは、言葉というものが持つ影響力に多くのひとが注目しているということでもあるだろう。虚偽を語る、人々を扇動する、あるいはそうしたことに抵抗する、……。SNSやブログ、動画配信等を通じて容易に多くのひとに言葉を届けることができるようになった世界で、言葉のポリティクスはその悪しき面においても善き面においても、ますます重要性を増している。
さて、そうした文脈で「犬笛」という単語を目にすることがある。
犬笛とは、もともとは犬の訓練用に使われる笛のことを指す。犬は人間と異なる可聴域を持っているが、犬笛は人間には聴こえないが犬には聴こえる音を発するようにできている。それにより、人間は気づかない音を使って犬にさまざまな指示が出せるようになる(これを利用したミステリーのトリックなどがあったりする)。これが転じて、おおよそ「限られた集団の人々のみが理解できるメッセージを、ほかの人々には気づかれないように発する言葉」を「犬笛」と呼ぶようになった。
(略)
※全文はソースで。
引用元: ・「女さん」「子どもを守れ」… 〝犬笛〟が飛び交う社会で生きるには (哲学者・三木那由他氏) [少考さん★]
コメント