同氏は、「フラットスラブ構造では、床が直接柱によって支えられ、梁が使われていないため、地震時には脆く、突然崩壊するリスクがあります。
まるで脚だけで支えられたテーブルのような構造で、不安定なのです」と説明しました。
このような状況の中、施工に関与していた中国国有企業「中鉄十局」への関心と懸念が高まっています。同社は中国中鉄股?有限公司の傘下にあり、登録資本金は13.34兆元、年間の施工能力は300億元を超え、従業員は1万4千人以上にのぼる大規模な建設企業です。
これまでに、中鉄十局は京九線、青蔵鉄道、京滬高速鉄道、滬杭高速鉄道といった中国国内の大型鉄道プロジェクトに数多く加わっており、済南、青島、徐州、煙台などでの鉄道駅や交通ハブ、高速道路、特大橋の建設にも広く関与してきました。
さらに、広州、深?、成都、西安などの都市では、地下鉄や都市鉄道、環境関連施設などのインフラ整備も担ってきました。
海外においても、中鉄十局の活動は極めて活発です。たとえば、アルゼンチンではマリアナ塩湖工場を建設しています。
これは中ア両国の鉱業・エネルギー分野における協力を象徴するプロジェクトとされています。ペルーでは、国家医療保険局の重点プロジェクトであるアンティプラノ病院を建設中です。
完成すれば190床の病棟、15の検査科、5つの手術室を備え、1日最大2,000人の患者を受け入れられる施設になる予定です。
そのほか、ケニアでは国防省の住宅開発事業や水道インフラ整備プロジェクトを手がけており、チリ、ベラルーシ、ベネズエラ、南スーダン、ウガンダ、シエラレオネ、スリランカなど、数多くの国でインフラ建設や鉱山開発などを展開しています。
このように豊富な国内外の施工実績を誇る中鉄十局ですが、今回のバンコクでの倒壊事故は、同社の信頼性に大きな影を落とす結果となりました。
経験豊富な企業が関与したにもかかわらず、その建物が今回の地震で唯一完全に崩壊したという事実は、施工基準や安全管理体制に対する深刻な疑問を生じさせています。
現時点で、イタリアン・タイ社および中国中鉄からの公式なコメントは出されておらず、タイ国内では不安と疑念が広がっています。
中国大使館は「タイ政府の調査に全面的に協力する」との方針を示しています。しかし、今後の調査結果によっては、中国企業による海外建設プロジェクトに対する国際的な見方や信頼にも影響が及ぶ可能性があります。

【タイの倒壊ビル、深まる不正疑惑 中国のゼネコン中鉄十局が施工】タイで空港ターミナルや政府庁舎、大学の寮などの建設にも関わっていたことが判明
https://talk.jp/boards/newsplus/1743670760
引用元: ・【地震で唯一全壊、中国国有企業・中鉄十局への関心と懸念が高まっている】中国国内の大型鉄道プロジェクトに数多く加わっており、高速道路、特大橋の建設にも広く関与、地下鉄や環境関連施設などのインフラ整備も
災難とはこのこと
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