米共和党が「左翼の巣窟」と呼ぶ公共放送の支援停止をトランプ大統領が主張

トランプ米大統領は3月26日、米国の公共テレビ放送（PBS）や公共ラジオ（NPR）について「不公平で非常に偏っている」と述べ、連邦政府の資金提供を打ち切るべきだとの考えを示した。

トランプは、トゥルースソーシャルへの投稿でNPRとPBSを「ひどく偏った2つのメディア」と呼んで、政府の支援を停止すべきだという考えを改めて表明した。彼の批判は、この2つのメディアのトップらが議会の公聴会に出席し、「急進的な左翼のエコーチャンバー」という共和党議員らの非難に直面した数時間後のことだった。

共和党はこの公聴会で、NPRの元編集者ユーリ・バーリナーが、同メディアの報道姿勢が左派の主張に偏っており、「多様な視点が欠如している」と批判した記事を持ち出して、資金提供の打ち切りを求めていた。

同党のマージョリー・テイラー・グリーン議員は、NPRが以前、民主党を不利にするハンター・バイデンのラップトップに関連する問題を報じなかったことを非難した。これに対し、NPRのキャサリン・マーCEOは「現在の編集幹部は、この判断が誤りだったと考えており、私もそう思う」と答えていた。

グリーン議員はまた、PBSが子ども向け番組で「ドラァグパフォーマーを登場させた」と主張したが、PBSのポーラ・カーガーCEOは、その映像クリップは子ども向け番組で放送されたのではなく、ニューヨーク市にあるPBSの系列局のウェブサイトに誤って掲載され、すぐに削除されたと説明した。

PBSの予算に占める連邦政府からの資金の割合は約16％と報じられており、NPRに関しては約1％に過ぎないと同メディアは説明している。NPRの主な資金源は、企業からのスポンサーシップや加盟局からの手数料だという。

公共放送への連邦予算の主な配分機関である「公共放送公社（CPB）」は、毎年約5億ドル（約750億円）の予算を受け取っているとPBSは報告している。CPBは、そのうちの70％以上を地域の公共メディア局に配分しており、NPRやPBSへの直接的な割り当ては、より少ないと述べている。

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