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世界ラリー選手権(WRC)の第2戦ラリー・スウェーデンが行なわれ、トヨタのエルフィン・エバンスが優勝を飾った。
競技初日から、トヨタとヒョンデが激しい主導権争いを演じた今回のラリー。SS1のナイトステージはエバンスが制したが、トップ7をトヨタの4台、ヒョンデの3台が分け合った。
翌日からスタートした本格的な走行では、エバンスが首位を死守。そこにアドリアン・フルモーやオット・タナクといったヒョンデ勢が食らいついた。
カッレ・ロバンペラ(トヨタ)やティエリー・ヌービル(ヒョンデ)といったチャンピオン経験者が出遅れる一方で、トヨタの勝田貴元は金曜午後のSS5でステージウィンを飾った。
雪とアイスバーンの入り交じる路面コンディションの変化により、各車のパフォーマンスもアップダウンし、一時はタナクが首位に出る場面もあった。
しかしエバンスがなんとか首位を守って金曜日の走行を終えると、勝田もタイヤを温存しつつもわずか0.6秒差の2番手に。さらに1.9秒差の3番手にタナクがつけた。
上位の差があまり開かないまま、土曜日の走行へと入るとロバンペラやヌービルも復調。さらに混戦になるかと思われたが、タナクはフロントウインドウになんらかのフルードが吹き出すトラブルに見舞われた。
フルモーはヘルメットがきちんと固定されないままSS11のスタートを迎えてしまい、一度止まってアゴ紐を締め直すことに。これで大きくタイムロスしてしまった。さらにフルモーは同じステージでコースオフ。雪の中でスタックしてしまいデイリタイアと、悪夢のステージとなってしまった。
エバンスも雪壁に接触してしまうシーンや、システムがストールしてマシンが止まるシーンがあったが、なんとか順位を失うことなく土曜日の走行を終えた。
結果として、エバンスは勝田を3秒リードして総合首位。ヌービルがさらに3.3秒差、その6.5秒後方にタナクという並びで最終日を迎えた。
日曜日最初のステージSS16では、勝田がステージウィン。ここで総合首位に躍り出たが、SS17でエバンスが再逆転。エバンスが勝田を3.7秒リードし、最終パワーステージSS18を迎えた。3番手ヌービルはその6.3秒後方だ。
エバンスはパワーステージをトップで駆け抜け、総合優勝を達成。1戦で獲得可能な最大ポイント35点を稼いだ。開幕戦ラリー・モンテカルロではパートタイム参戦のセバスチャン・オジェに次ぐ2位となっており、ランキングトップに浮上した。
勝田は、気迫の走りでパワーステージを暫定トップで駆け抜けたものの、その後わずか0.1秒差でエバンスにステージウィンを奪われ、逆転ならず3.8秒差の2位。昨年のサファリラリー以来となる自己ベストタイのリザルトであり、スーパーサンデーも2位とチームに大きなポイントを持ち帰ったが、1992年の篠塚建次郎以来となる日本人ドライバーのWRC総合優勝も見えただけに、フィニッシュ後のインタビューでは笑顔も見せながら悔しさをにじませた。
11.9秒差の総合3位にディフェンディングチャンピオンのヌービル、4位にタナクというヒョンデ勢。5位に出遅れを挽回したロバンペラが入った。
結果として開幕戦ラリー・モンテカルロに続いて、トヨタが総合順位、スーパーサンデー、パワーステージすべてでワンツーフィニッシュを果たした形だ。
引用元: ・【トヨタ】勝田貴元、惜しくも優勝逃す2位フィニッシュ……3.8秒差で僚友エバンスに軍配|WRCラリー・スウェーデン [鉄チーズ烏★]
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