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「ワークマン女子が不調で撤退?」
1月、こんな臆測がネット上で広がった。
発端は1月23日に発表されたワークマンのリリースから。「これまで『#ワークマン女子』として展開していた業態を『Workman Colors』に改める」としたのだ。この発表を受けてSNSなどでは「#ワークマン女子」の業態が不調だから撤退を始めたのではないか、というポストがにわかに広がった。
しかし後で説明するが元のリリースや決算資料を読み込めばそんなことは決してない。ただ、そのように勘違いする人が出るのも仕方がないことだ。なぜならワークマンはここ数年でかなりの変化を遂げているから。
今回の発表とその受け止めから、変化を続けるワークマンについて解説したい。
■Workman Colorsへの転換の意味
まずは発端となったリリースを見てみよう。ここでは「#ワークマン女子」78店舗を順次、「Workman Colors」へと改名していくことが述べられている。
それと同時にカラーズの新店も意欲的に出店を伸ばし、2月20日には新店のカラーズ桜井店(奈良県)と既存店の#ワークマン女子3店舗をWorkman Colorsに変え、4店を同時オープンさせる。
ブランド名刷新とともに、400店舗を目指すことを宣言したワークマン。進化か迷走か…と、自らメディアに報道の切り口を提案する、広報の上手さも非常にワークマンらしい(画像:WORKMAN HPより)
そもそも#ワークマン女子は、それまで作業服屋として男性の職人ニーズが強かったワークマンに対し、顧客拡大の意味で女性向けの一般アパレルラインを大幅に取り揃えた店舗。
店内商品の60%は女性向け商品で、ワークマンの企業としてのイメージ転換を象徴する店舗だ。特に都心や大型ショッピングモールなど、人の目につきやすい場所への出店を伸ばし、その存在感をアピールしてきた。
ワークマンは「女子店の知名度を地方で高めるための広告塔であった都会/商業施設内/直営出店を一段落させて、本命の地方/ロードサイド/フランチャイズ出店へ重点を移行します」とリリースで述べる。
一般アパレルへの路線変更を維持したまま、地方出店にも舵を切るわけだ。
■男性も取り込むことで、地方でも拡大しやすくなる?
しかし地方部では女性の人口の減少が起こっており、女性向けラインだけでは経営がままならない。そこで、同じく一般アパレルでありながら男女の商品比率が1対1のWorkman Colorsの出店を増やす、というわけだ。
Workman Colorsは、ワークマンの一般アパレル化をより推し進める業態で、機能性・デザイン性に優れた衣料品を男性/女性向けにかかわらず展開する。#ワークマン女子に比べると男性の集客も見込める業態だから地方部にぴったり、というわけだ。
まとめると、「撤退」というよりも、「業態転換」のほうが近いかもしれない。だが、そこは広報上手なワークマンであり、「進化」「改名」といった表現を用いているのだ。
■「一般アパレル」化を進めてきたワークマン
ワークマンは1980年代に誕生し、職人向けの店として全国にフランチャイズ展開をしていた。
しかし特に2018年以降、それまでの顧客層からの拡大戦略を取っている。専務の土屋哲雄氏がさまざまなところで述べているように、作業服業界のシェアを巨大に持っていたとしてもその成長には限界があるとわかったからだ。
そこで、作業服として作られたワークマンの製品はアウトドア用にも使えることに目を付け、アウトドア市場への参入をはかった。そして2018年にアウトドアラインを拡充した「WORKMAN Plus」を出店。この出店が大当たりして、2020年3月期はチェーン全店売り上げが1220億円(前年同期比31.2%増)、営業利益192億円(前年同期比41.7%増)を達成した。
その後は2022年に最高売り上げを記録して以降、キャンプブームが下火になったことなども受けて「WORKMAN Plus」の収益が悪化、利益の面ではぐらつきもある。
特に#ワークマン女子(カラーズ1店舗を含む)は既存店売り上げが2024年で前年比マイナスになっていることもあり、開店特需の反動もあったにせよ、リピーターの確保がうまく進んでいない現状がある模様だ。
また、安価なアウトドアブランドはブルーオーシャンであるのに対し、#ワークマン女子やWorkman Colorsが目指す一般アパレルラインではGUやユニクロ、しまむらなど競合がひしめいており、そこでのシェアを確立するのは並大抵のことではない。
※以下引用先で
引用元: ・「ワークマン女子が撤退?」投稿に見る大胆な変化一般アパレル化への"成長痛"が起きている [七波羅探題★]
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