【ハンギョレ】 文在寅前大統領「自責の念で眠れず…国民に申し訳ない」

　文在寅（ムン・ジェイン）前大統領は7日「今回の戒厳・弾劾事態を見て、言葉にできないほどの自責の念で、眠れない夜を過ごした」
とし、「総体的に尹錫悦（ユン・ソクヨル）政権を誕生させたことについては、国民に申し訳ない」と述べた。
文前大統領はハンギョとのレインタビューでこのように明らかにし、在任時代に尹錫悦検事の検察総長抜擢については
「悔やんでも悔やみきれない」と語った。

　文前大統領が2022年5月に退任した後、インタビューに応じたのは今回が初めて。インタビューは7日午後、慶尚南道梁山市
（ヤンサンシ）平山（ピョンサン）村の自宅で2時間にわたり行われた。文前大統領は12・3非常戒厳宣言時の衝撃と怒り、
韓国民主主義の未来、共に民主党の進路など最近の懸案だけでなく、在任時期に尹錫悦検事を検察総長に抜擢した過程についても
率直に自身の考えを打ち明けた。

　文前大統領は昨年12月3日夜、非常戒厳のニュースを聞いて「最初は信じられず、ユーチューブのフェイクニュースなのかとまで
思いました。野党を反国家勢力だとして一挙に撲滅するという話を聞いて、尹大統領の妄想の病が深いと思った」と述べた。
尹大統領が弾劾裁判で内乱容疑を否定する姿については、「何とか延命しようとする態度があまりにも醜く、
（見ているうちに）悲しくなった。今からでも責任を認め、国を早く安定させることに協力するのが大統領に残された道理だ」と
語った。

　文前大統領は在任初期、尹錫悦ソウル中央地検長を検察総長に抜擢した過程について、「賛否両論あった。反対意見は少数だったが、
尹検事を近くで見てきた人たちの意見だったため、かなり悩んだ」と明らかにした。
さらに、「最終候補2人のうち、1人は検察改革に反対していたが、尹候補者は支持すると述べた。当時、私とチョ・グク民情首席が
検察改革にあまりにも拘っていたというか、それで尹候補を選んだのが、その瞬間が悔やんでも悔やみきれない」と語った。

　文前大統領は尹大統領当選後、「あんな人々に政権を渡したのかという虚しさが非常に大きかった。その上、今回戒厳・弾劾事態が
起きたので、国民に申し訳ない気持ちで眠れないほどだった」と語った。さらに「尹大統領が誕生するきっかけになったのは、
検察総長の任命だが、さらに残念なのは、先の大統領選挙での敗北だ」とし、「総体的に尹錫悦政権を誕生させたことについては、
文在寅政権の人々もその責任を免れれないだろうし、もちろん私に最も大きな責任がある。国民に申し訳ない」と述べた。

　文前大統領は「必ず大統領選挙で政権を取り戻すのが民主党の歴史的責務」だとしたうえで、「民主党が勝つためには、もう少し
包容し拡張しなければならない。競争を分裂だと批判して押しのけるのは、民主党を狭くすることだ」と述べた。
また「今、民主党にはイ・ジェミョン代表のライバルがいない。そうであればあるほど拡張しなければならない。
（旧正月連休の時に訪ねてきた）イ代表にもこのような話をし、イ代表も私と同じ考えを持っていた」と付け加えた。

パク・チャンス大記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
登録:2025-02-10 06:36
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/52368.html