さいたま市大宮区の埼玉朝鮮初級学校(小学校、全校児童79人)。文学部教育学科3年の金子晴南(はるな)さん(21)は、受け持った授業で6年生の児童7人に呼びかけた。「朝鮮学校の児童として、新聞に投書をしてみましょう」
投書の題材探しから始めた。どんな内容にするのか、どんなエピソードを盛り込むのか――。児童一人ひとりとじっくり話をした。
そんな中、1年間だけ日本の小学校に通っていたという男子児童が実体験を口にした。「自分が朝鮮人だと話したら、日本の学校の子どもたちによく思われないかと思ったけど、とっても優しく接してくれた」
「小さな子どもも、差別を恐れながら過ごしているんだ」と金子さんはハッとさせられたという。金子さんは「まず知ることが大切だと思った。将来教育者になったときには、国籍などさまざまな背景を持つ子どもたちを特別視せずに接していきたい」と話した。
朝鮮学校での授業は、「差別と人間形成」を研究テーマに約30年にわたって各地の朝鮮学校を訪ねてきた教育学科の一盛真教授(61)が、同じ板橋区にある東京朝鮮第三初級学校の校長に相談して実現した。最初の22年は大田区の東京朝鮮第六初級学校が3人を受け入れ、23年からは、さいたま市の埼玉朝鮮初級学校が2人ずつ受け入れている。
学生たちを受け入れている埼玉朝鮮初級学校の鄭勇銖(朝鮮人ヨンス)校長(53)は、こう話す。「取り組みを通じて、朝鮮学校のことを知ってくれるだけで意義がある。教育現場に入ったり、社会人として活躍したりする中で、互いを理解しあえる社会をつくっていくような存在になっていってほしい」
朝日新聞 2025年1月24日 8時00分
https://www.asahi.com/articles/AST1L2P8PT1LUQIP015M.html
引用元: ・【朝日新聞】児童が口にした「差別への恐れ」 朝鮮学校で大学生が模擬授業 [1/24] [ばーど★]
目肌の色が同じで話し言葉も同じなら仲間外れになることの方が稀だ
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