スイスは3世紀にわたり、資金の管理と投資に関し信頼できる専門家のアドバイスをも富裕層に提供してきた。戦争、政治的混乱、増税の時代においても、スイスの安定性と地政学的中立性、そして銀行の裁量権が厳しく守られることを強みに、ウェルスマネジメント(資産管理)業界が繁栄し世界をリードした。
だが近年、こうした基盤にひびが入り始め、ライバルのアジア勢に注視されている。スイスは国際的な圧力を受け、銀行が顧客の口座情報を政府に渡すことを禁じる銀行秘密関連法を段階的に撤廃した。2022年のロシアによるウクライナ侵攻後にオリガルヒ(新興財閥)に制裁を科すという決定を下し、国際的中立国というスイスの評判に傷がついた。
世界中の何百万人もの富裕層を顧客に抱えていたスイス第2位の銀行クレディ・スイスが昨年破綻し、スイスは金融業界が強く安定した国であるという言説にも影を落とした。スイスの銀行業界に残る人々は、これが何を意味するかに気づいている。「グローバルハブの座を巡る争いにおいて、シンガポールと香港はスイスにとってさらに強力な競争相手になるだろう」――3カ国すべてで業務を展開し、アジアへの注力を強化しているスイスのプライベートバンクEFGのジョルジオ・プラデッリ最高経営責任者(CEO)はこう話す。
実際、オフショア(国外)資産の管理額では2028年までに香港がスイスを抜いて世界1位に躍り出る見込みで、シンガポールもそれに続きそうだ。ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の推計によると、世界のオフショア資産総額は2028年に17.1兆ドルに達し、うち3.2兆ドルが香港で管理される。スイスは3.1兆ドル、シンガポールは2.5兆ドルとなる。
引用元: ・スイス「スイス銀行ブランドが香港に負けそうなの!」 [595582602]
銀行はどこもそうなイメージだがなんかの本ではロンドンもそれが大きいと書いてたな
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