自民党内、特に旧派の議員からは「選挙後は間違いなく政局になる」など怒りの声が上がっている。
今回の方針がそのまま適用されると、実は「非公認」の議員は、萩生田光一元政調会長ら選挙地盤がしっかりしている人が多い。
だから、実害を受けるのは小選挙区が当落スレスレで、比例に重複立候補できない旧派の若手議員たちで、これにより半数近くが「帰って来られない」という見方もある。
比例復活できない議員の代わりに、同じブロックで惜敗率の低い自民党議員が復活することになる。それだけでは足りずに、追加で比例単独の候補者を出すことも検討されている。
そうなると派閥の指示で少額の不記載をし、軽い処分を受けただけの若い議員が小選挙区で落選して比例復活できず、代わりに有権者が見たこともない単独比例の人が当選するということも起きてしまう。自民党支持者は複雑な気持ちになるだろう。
石破首相としては、これで何とか世論の逆風を抑え、衆院選で自公与党過半数を確保したい考えだ。ちなみに、自民党単独の過半数は「もう無理」という見方が一般的だ。
だが、与党の獲得議席数によって政局は混乱する。
例えば、今回離党し、無所属で参院からくら替え出馬する世耕弘成元参院幹事長の場合は、いったん無所属扱いになる。
だが、萩生田氏が勝つとどうなるのか。現職が離党せずに「非公認」というのは聞いたことがない。萩生田氏の議席を開票の夜に自民党の議席と数えていいのか。
これは獲得議席数が、石破首相の「勝敗ライン」(たぶん与党過半数)を超えるかどうかに影響するので、政治的にセンシティブな問題だ。
実は「非公認」にせよ、「重複立候補なし」にせよ、自分の力で勝ち上がったわけだから、もう自民党にいる必要もない。彼らは石破首相に「離党宣告」されたのと同じことなのだ。
いっそのこと、萩生田氏や世耕氏が中心になって、20人規模の新党をつくって自公と連立したらどうか。政務3役にもなれるし、支援者の陳情も受けられる。党内で非主流派として冷や飯を食わされるよりよほどいい。
開票日の夜に、自民党執行部は、萩生田氏ら「非公認」組を追加公認するだろう。それを萩生田氏が断ったら、そこから「政界再編の幕」が開くことになる。(フジテレビ客員解説委員 平井文夫)
https://www.sankei.com/article/20241013-X6BQUAHG6NARTEPX6ONJEROA44/
引用元: ・【旧安倍派の議員が怒りの声】「衆院選後は間違いなく政局になる」
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