C919に乗ってみた 中国初の国産旅客機、エアバスA320に対抗
2024.10.12 Sat posted at 17:33 JST CNNJapan
私は航空会社数十社の旅客機で、世界中を100万マイル以上旅してきた。北京から上海まで中国国際航空の短距離便に搭乗した回数は数えきれない。
北京と上海を結ぶ便は、航空各社が週に60便以上、毎日運航している。ボーイング747や最新型のエアバスA350など、大型旅客機が使われることも多い。
ほぼ1000機を保有する中国国際航空は、私が直近で利用した便にナローボディー機を使用した。ただし単なる幅の狭い機体ではない。同航空初の、そして今のところ唯一の「C919」だった。
引用元: ・中国産旅客機C919。乗り心地はボーイングやエアバス機と同等だった [896590257]
日本は早く中国に乗るべき
C919は中国初の本格国産旅客機で、上海に拠点を置く国有企業の中国商用飛機(COMAC)が製造した。長年をかけて開発され、予定が大幅にずれ込んだ末に、双発機のC919は2023年5月、中国東方航空が運航する初の商用便が就航した。
世界の航空業界を塗り替える可能性があると言われたC919は、世界で最も売れているボーイング737とエアバスA320に対抗を目指す。
受注数は1000機を超えたものの、C919には「中国度」をめぐる疑問(エンジンや飛行制御システムなどの主要部品は米国や欧州から輸入)や、エアバスとボーイングの独占状態にある市場参入の現実性をめぐる疑問が付きまとう。
だが私のような航空オタクにとって、まだ希少なこの最新鋭機に搭乗できるワクワク感は、その程度では冷めなかった。現時点でC919の運航が認められているのは中国本土のみ。しかも実際に飛行しているのは一握りにすぎない。
私は初めてC919の実物を見るために、出発の1時間前に北京の首都国際空港に到着した。遠くから見ると、丸みを帯びた機首と(ボーイング737に比べて)カーブした胴体はA320と間違いやすかった。しかし詳しい人が見れば、C919の特徴的なコックピットの窓や翼の先端に気付くだろう。
就航から1カ月のC919に足を踏み入れた私の第一印象は、新しい航空機の臭いが多少残るA320のようだという感覚だった。C919を運航している「ビッグスリー」の中国国営航空会社のうち、中国国際航空が選んだのは、ファーストクラス8席にエコノミークラス150席という計158座席の最も広々とした構成だった(最大192席の配置が可能)。
エコノミー乗客にとって、この足元の広さは評価できる。前払いで非常口前の座席を予約した私は、非常口前の両方の座席(19番と20番)で国内線のファーストクラスさえ上回る足元の広さに満足だった。身長180センチの私でも、前の座席にほとんど触れずに軽々と足を伸ばすことができた。
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