【スウェーデン・ウプサラ大学研究】ビデオゲーム 「テトリス」で心的外傷後ストレス障害（PTSD）の症状を軽減できる

この研究はウプサラ大学の研究者が主導し、BMC Medicineに掲載されている。

「トラウマの不快で邪魔な記憶の頻度を減らすことは可能であり、それによって他のPTSD症状も緩和されます。

たった1回のガイド付き治療セッションで、治療後5週間、さらには6か月後も持続する肯定的な効果が見られました。

トラウマは誰にでも起こり得ます。この効果がビデオゲームを含む日常的なツールで達成できれば、多くの人々を助ける手軽な方法となる可能性があります」と、この研究を率いたウプサラ大学教授のエミリー・ホームズ氏は説明する。

PTSD の代表的な症状は、トラウマ的な出来事の不快で侵入的な記憶が精神的なイメージの形で現れることです。これは通常フラッシュバックとして知られています。その他の症状には、回避、過度の緊張、睡眠障害や集中力の低下などがあります。

ホームズ氏とその同僚は、PTSD の予防方法を長年研究してきました。

今回の研究では、研究者はフラッシュバックを取り除くことに焦点を当てました。視覚的なタスクを使用して侵入的な記憶を置き換えることで、他の PTSD 症状も軽減できます。

エミリー・ホームズ、ウプサラ大学教授
私のビジョンは、いつの日か、トラウマ的な出来事の後に医療従事者などの人々に、初期のPTSD症状の予防と治療に役立つツール、つまり「認知ワクチン」を提供できるようになることです。これは、現在、いくつかの感染性身体疾患に対するワクチン接種と同様の方法です。」

この研究は、ウプサラ臨床研究およびカロリンスカ臨床試験連合、カロリンスカ研究所、カロリンスカ大学病院、ダーラナ大学、ソフィアヘメット大学、ヴェステルボッテン地方の救急サービス、ミュンスター大学（ドイツ）、P1Vital（英国）、ニューサウスウェールズ大学（オーストラリア）の同僚と共同で実施されました。

https://www.news-medical.net/news/20240920/Study-shows-video-games-can-alleviate-PTSD-flashbacks.aspx

仕事関連のトラウマの侵入記憶を軽減するためのガイド付き単回セッション介入：COVID-19パンデミックにおける医療従事者を対象としたランダム化比較試験
https://bmcmedicine.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12916-024-03569-8