なぜ今回、北米での展開に至ったのか。進出の背景や苦労したポイント、今後の展開をバンダイナムコアミューズメントで太鼓の達人(ゲームセンター版)のプロデューサーを務める木水克典氏に聞いた。
太鼓の達人は、2004年に家庭用ゲーム機「PlayStation 2」向けの「Taiko: Drum Master」を皮切りに海外展開をスタート。米国の人気曲などが収録されたソフトで、北米でも発売された。
ゲームセンター版については、2008年に中国や台湾で「太鼓の達人 亜州版」を発売。その後、太鼓の達人のオンライン対応をリリースし、2014年に「太鼓の達人 モモイロVer.」を稼働した。定期アップデートを重ね、東アジアを中心に海外展開を進めてきた。
2020年には日本でモニターとゲーム基板を交換する大型のリニューアルキットを展開し、現在の「太鼓の達人 ニジイロVer.(通称)」に進化。2021年には、海外展開とともに筐体の増産を開始した。現在は東南アジアやオセアニアにも展開エリアを拡大し、国外だけでも900台以上の太鼓の達人(ゲームセンター版)がオンライン対応で稼働中である。
今回北米への進出を決定した理由として、木水氏は(1)ファンからの希望、(2)海外における日本のアニメや音楽人気の高まり、の2点を挙げた。
「北米地域では、家庭用ゲーム機ソフトなどで太鼓の達人が親しまれており、ファンからはゲームセンター版を望む声が聞こえてきました。また昨今、海外で日本のアニメや音楽などの人気が高まっている背景もあります。2023年に北米でロケーションテスト(開発途中のゲームを一般公開すること)を実施した際にも、日本のアニメ・ポップス曲が多くプレイされ驚きました」
バンダイナムコグループの中でゲームセンター事業を展開するバンダイナムコアミューズメントは、「体験を通じた感動」「リアルエンターテインメント」を世界中に届けるといった役割を担っている。太鼓の達人(ゲームセンター版)はまるで本物のような大きな太鼓とバチを備え、気軽にフィジカルな体験を提供できることから、以前からマーケット規模が大きい北米地域への展開を検討していたという背景もある。
ゲームセンター版の北米進出に当たっては、バンダイナムコアミューズメントがゲーム機の企画・開発、バンダイナムコグループの現地法人であるBandai Namco Amusement Americaが現地での生産・販売を担当する。
■海外展開における苦労
海外展開に当たっては、特に「現地でのゲーム機の準備」が苦労したポイントだという。ゲームセンター版は家庭用ゲームやスマートフォン向けゲームとは異なり、ゲーム機ごと海外に設置する必要がある。「例えば、多くの部品を集めてゲーム機をつくる中で、さまざまな部品が販売終了になっていることがあります。代替品を探す際には太鼓の達人のプレイ体験が極力変わらないよう、何十種類もの部品をテストしました」
さらに海外では、高価なアーケードゲーム機をいかに多くのゲームセンターに設置してもらえるかが課題となる。メーカーからすればゲーム機はある程度まとまった台数を生産する必要がある一方、海外のゲームセンターでは「少数台を設置して、調子が良ければ少し増やす」といった商習慣があって、ギャップがあるという。それをセールスチームと2人3脚でプランを提案することで、設置台数を増やせたという。
そのほか、海外展開に向けた取り組みとして2020年にリリースした「太鼓の達人 ニジイロVer.(通称)」から、メニュー画面が横書きレイアウトに対応。これまで多言語対応で翻訳をする際にネックとなっていた点を解消した。
■1万台の「太鼓の達人」を世界へ設置
冒頭でも紹介した通り、太鼓の達人(ゲームセンター版)は現在、日本で約4700台以上、海外で約900台以上が稼働している。
国別の内訳は明かしていないが、同社は全世界で「1万台の設置」を目標に掲げており、北米進出にあたっては、プレーヤーが遊びたいと思ったときにすぐに遊べるように北米全土での設置を目指している。「現在、全世界で約5500台なので、1万台の達成に向けて着々と計画を進めています」
(熊谷ショーコ)
※全文は引用先で
ITmedia ビジネスオンライン2024年08月20日 05時00分
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2408/20/news023.html
引用元: ・「太鼓の達人」ゲームセンター版が北米に進出するワケ 背景に日本のアニメや音楽人気 [征夷大将軍★]
お前も凄いよ!
設置する場所さえ吟味すれば受け入れられそう
ドラムの達人とかの方が良くね?
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