研究チームの豆野智昭・阪大助教(高齢者歯科学)は「奥歯は食事のためだけでなく、残っている歯を守るためにも重要。かみ合わせの悪い人は重点的に予防対策をする必要がある」と指摘している。
奥歯のかみ合わせが悪いと、残っている歯への負担が増し、歯を失いやすいと臨床現場では実感されていたが、残る歯のさまざまなパターンを考慮した大規模な追跡調査はこれまでなかった。
研究チームは、大阪府歯科医師会などの協力をえて、同府内に住み、2018~20年に歯のチェックを受けた後期高齢者9万4422人(すべての歯がない人や、
1本でもインプラントがある人を除く)を、平均2.2年にわたり追跡。全体の3分の1近くの3万1008人が1本以上の歯を失っていた。
歯周病や、歯の磨き具合、喫煙習慣、体格指数(BMI)など、ほかのリスクの影響を取り除く手法で分析した。
歯のかみ合わせは、奥歯や前歯の状態から9パターンを想定。
28本(奥歯16本、前歯12本)すべての歯がそろっているケースに比べて、奥歯のかみ合わせが悪くなっていくほどに1本以上の歯を失うリスクが上がり、最大6倍となった。
奥歯のかみ合わせが全く機能していない人たちでは最大46%が1本以上の歯を失っていた。
引用元: ・【大阪大研究】奥歯のかみ合わせの悪化、歯を失うリスクが最大6倍に 10万人調査
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