債券関係者に対する事前の調査では「日銀は利上げを見送る」との予想は74%にのぼっていた。
ただし、見送るという予想の根拠は「円高基調になっているので早急な利上げの必要性が薄れた」というものだった。
為替のために金利を動かすというのは、インフレ目標下での金融政策としてはまったく不合理なので、あてにならない肌感覚だったのだろう。
今回も日銀からのリークらしき複数のマスコミの利上げ報道があった。株式市場は下落し為替市場は円高に振れた。その後、揺り戻しもあり、日銀の正式決定を受けて、株価や為替の値動きは荒くなった。
筆者は利上げを時期尚早だと考えていたが、日銀は前のめりなのでやりかねないという立場だった。
「やはりやってしまったのか」というのが率直な感想だ。筆者の予測は外れなかったが、日本経済全体にとって悪影響が大きく、決して望ましいことではない。
同時に発表された経済.物価情勢の展望(展望リポート)では、2024年度の実質経済成長率見通しは「0.5~0.7%」で、4月時点の「0.7~1.0%」から下方修正された。
消費者物価(除く生鮮食品)は2.5~2.6%と完全にインフレ目標の許容範囲内だ。しかも4月時点の「2.6~3.0%」より下方修正されたので、なぜ利上げなのか部外者からはさっぱり分からない。
25年度の見通しは実質経済成長率が0.9~1.1%、物価は2.0~2.3%と、ここからも利上げが必要というデータは出てこない。
物価上昇率に応じて元本が変動する「物価連動債」から市場が予想するインフレ率は「1.6%」程度だ。
今回、利上げとともに、長期国債の月間買い入れ額を2026年1~3月に3兆円程度まで減額することも決められた。
本コラムでは、植田日銀について「労働者の雇用確保より金融機関の味方であることを重視している」と説明してきたが、今回の決定もその方向だ。
民間金融機関が日銀に預けている当座預金のうち、利息が付く対象は約520兆円だが、今回の追加利上げでざっくり約7800億円の収益増になる。
一方、企業の金融機関に対する当座預金の利息はゼロだ。リークを受けた「早耳行動」と実際の利上げで儲けて、金融機関は笑いが止まらないのではないか。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
https://www.zakzak.co.jp/article/20240801-P34RB4HUTNJ7DOKZOUZZUY6UQA/
引用元: ・【元財務官僚・高橋洋一】日銀の追加利上げ、日本経済に悪影響が大きい、経済成長率は下方修正、消費者物価もインフレ目標の許容範囲内、しかも4月より下方修正された、なぜ利上げなのかさっぱり分からない
コイツ等が寄って集って日本経済を無茶苦茶にした戦犯だろうが、まだやり足りないのかよ。いい加減にしろ
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