昨年はNHK全体が旧同事務所勢の新規起用を取りやめていたため、出場はなかった。起用見合わせは今も続く。
同局が判断を変える動きが見られないことから、今年も現時点では出場は難しい。
「紅白」に出場する歌手40数組の多くが固まるのは9月中。出場依頼や打診が集中的に行われるのは10月。11月中旬には出場者が正式発表される。
スタート社勢が出場するためには、まずNHKの最高意志決定機関である理事会(民間企業の役員会)が同社勢の起用見合わせを解除しなくてはならない。
遅くとも9月中までにスタート社勢の新規出演が認められないと、「紅白」への出場は難しい。ほかの出場歌手の大半が決まった後、スタート社勢を割り込ませるのは困難だからだ。
理事会の決定を待たずに「紅白」の現場スタッフが同社勢の出場を決めるわけにはいかない。
だが、理事会の考え方に変化をもたらすだけの大きな動きはスタート社とスマイルアップ社(旧ジャニーズ事務所)に見られない。このため、レコード会社や芸能プロダクションのスタッフの間では「今年もスタート社の出場はないのではないか」という見方が広まりつつある。
昨年3月に故・ジャニー喜多川氏による性加害問題を伝えたのは英国の公共放送・BBCだった。
公益性を重視した報道を行い続けている。NHKがスタート社勢の起用に慎重なのも公共放送だから。受信料で運営されているので、視聴者の信頼を損ねるわけにはいかない。
報道色が強い理事会
また、会長も含めて12人いる理事会の上席者が報道畑の人間で占められていることもスタート社勢と「紅白」の判断に影響しそう。現在の理事には音楽番組畑、ドラマ制作畑の人がいない。
NHKは民放と違って報道と制作の人事交流が皆無に等しく、お互いに干渉することも避ける。
民放のニュースの場合、大物芸能人が絡む事件・事故が扱われる際には、制作や編成が報道に配慮を依頼することもあるが、NHKではあり得ない。
芸能界の大物が関係しようが、是々非々でニュースとなる。スタート社と「紅白」についての考え方も客観的な判断になるに違いない。
NHK職員の1人は言う。
「2年前にドラマ制作畑の理事の1人が旧ジャニーズ事務所の顧問となり、視聴者から批判された。この件を局内は気にしている。『旧ジャニーズ事務所と近かったから判断が甘い』と視聴者から言われたくない」
さまざまな要因から、やはり現時点ではスタート社勢の「紅白」出場は簡単ではなさそうだ。
引用元: ・【報道色が強い理事会】旧ジャニ勢、今年の「NHK紅白出場」も困難
白組司会者はウッチャン
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