フードバンクを利用する人たちの切実なニーズの実態
今回の調査では、食料支援を通じて見える、食料支援の利用者の生活状況についても、質問項目を設けている(複数回答可)。
その回答からは深刻な生活状況が浮かび上がってきている。
自団体の食料支援利用者(他の支援機関を通じた間接支援含む)の中に、「栄養不足で心身の健康が大きく損なわれている」人がいるとの回答が23件
「一日一食で過ごしている」人がいるとの回答が39件、「3日以上何も食べていない」人がいるとの回答が25件
「一週間以上何も食べていない」人がいるとの回答が2件となっている。
こうした回答からは、生存を脅かすほどの極度の貧困状態にある人の生活をフードバンクの食料支援活動がぎりぎりのところで支えていることがわかる。
このような状況で、食料支援が止まってしまえば、餓死や自死の急速な拡大を招きかねない。
【中略】
自由記述欄には、「現金300円しか持っていない」「雨水を飲んでいる。ビニールハウスに住んでいる。
手持ち現金が数百円など」「3日後に電気が止まる」人がいるなどの回答もあった。
今回の調査実施主体であるフードバンク仙台には、食料支援利用者から次のような深刻な相談も寄せられているという。
【事例1】70代女性 一人暮らし
年金が一月に均して六万五千円。
家賃もかかり、部屋の設備が故障するなどの状況が重なり、貯金がなくなり、二週間ほどほとんど食事を取らずカレー粉を溶かして飲んでいる状態でフードバンク仙台に食料支援依頼。
依頼時点で所持金は数百円もなく、次の年金支給日は一ヶ月近く先。携帯電話も料金未納であと数日で停止するという状況。
→緊急度が高いため、1/19にフードバンク仙台のスタッフが訪問を行い、2週間分の食料の支援と安否確認を行った。本人は先に区役所に電話で相談していたが
区役所からは窓口に来るように言われ、フードバンク仙台を紹介されたのみだった。
本人は足に不調があり、歩くことも困難な状況であり、役所に自力で移動することはできなかった。
その後、同団体のサポートによる役所との交渉で、役所の職員が本人宅に来て生活保護申請の手続きが取れるようになり、無事生活保護の利用につながった。
【事例2】40代の一人暮らしの男性
もともと派遣で働いていたが、コロナ以降に仕事が減った際に携帯電話の料金を支払えなくなり、携帯が止まって、派遣の仕事も連絡が取れないので打ち切られてしまった。
蓄えも使い果たし、公衆電話からフードバンク仙台に依頼を行った時点での所持金は数百円。
2週間以上なにも食べていないという状態だった。
→緊急度が高いため、ボランティアスタッフが自宅を訪問し、声掛けを行いながら食料を手渡した。
数日は食事をとっても胃が受け付けず食べられなかったものの、何度かボランティアスタッフが自宅を訪問するうちに徐々に食事を摂って元気を取り戻した。
その後、本人が自分自身で生活保護を申請し、受理された
続きはYahooニュース今野晴貴NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。
7/25(木) 9:00
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/f01b22a042e295ee4f3a5929fea66f8a9d2cb7c0
引用元: ・【貧困】「光熱費払えない」「雨水を飲む」「ビニールハウスに住んでいる」フードバンクを利用する人たちの切実なニーズの実態 [おっさん友の会★]
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