再び流行に見舞われている今夏、三回忌を前に両親が初めて取材に応じた。体調が急変した当時の状況を振り返り、「コロナの怖さを忘れないで」と訴える。
2022年7月25日。3日前に陽性が判明した悠陽さんは、自宅1階の和室で療養していた。6人暮らしで、感染は本人だけ。宿泊施設での隔離ではなく、自宅を望んだ。
県内で5~11歳のワクチン接種が始まったのは3月。副反応も心配で、まだ打っていなかった。
前日夜に嘔吐(おうと)があり、体が痛いと言い出したが、朝の体温は36度台。息苦しさからマスクを外したがった。
夕方になり「歩けない」と訴えたものの、なんとか自力で2階へ上がりトイレを済ませていた。
介助しようと、和室に入った母親の清子さん(48)が体に触れると、冷たさが気になった。
「熱を測った?」と尋ねても返事がない。体温計を当てると35度台に。直後「暖房入れて」と寒さを訴えた悠陽さんの体はみるみる硬くなり、呼吸が止まった。わずか数十分間の急変だった。
救急車を待つ間、清子さんと父親の修さん(63)が人工呼吸や心臓マッサージを繰り返すと、口から黒っぽい血があふれた。
鹿児島大学病院で治療を受けたが意識は戻らず、翌朝亡くなった。その日に火葬となり、体に触れることも、骨上げすることもできなかった。
両親は「持病はなく、子どもは重症化しないと言われていたので、すぐに治ると思っていた」と明かす。医師からも、判断は難しかっただろうと言われた。
それでも「もっと早く病院に連れて行っていれば」 「ワクチンを打たせていたら」と悔いは消えない。
引用元: ・【副反応が心配で、ワクチン打っていなかった】「コロナ感染の怖さ、忘れないで」・・・体調急変までわずか数十分、感染で命を落とした11歳児の両親が悔い 「ワクチンを打たせていたら」
もうそうなる運命
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