公判でのやりとりによると、当時同事務所に出入りしていたこの営業担当者は、購入した缶コーヒーを手渡した際、元主査の収賄適正についてこう嗅ぎ取ったという。「缶コーヒーを抵抗なく受け取った。公務員としては、脇が甘い」
神戸地裁は4月22日、収賄や官製談合防止法違反などの罪で、元主査に対し、懲役2年6月、執行猶予5年、追徴金約86万円の判決を言い渡した。また、飲食接待を繰り返したとして、贈賄や公契約関係競売入札妨害などの罪で、構造メンテの営業担当者に懲役2年、執行猶予4年、同社役員の男(49)に懲役1年、執行猶予3年、松本組の元役員の男(41)に懲役1年4月、執行猶予3年の判決をそれぞれ下した。
判決によると、元主査は、令和4年4月~昨年9月までの間、県発注の道路維持修繕工事に絡む一般競争入札で、工事価格などを漏洩(ろうえい)。公正な入札を妨害した上、業者側から飲食接待などを受けた。
職員の逮捕を受け、謝罪する兵庫県幹部ら=令和5年10月、神戸市中央区
この老獪(ろうかい)な営業担当者に目を付けられたのが、元主査にとっては運の尽きだったのかもしれない。缶コーヒーを受け取って以降、再三にわたってこの営業担当者から食事の誘いを受けることになる。当初は、「社交辞令だと思って、はぐらかしていた」「収賄にあたることは認識していて(食事には)行けない」と自重していた元主査。だが、日付を指定して食事に誘われるようになり、営業担当者との出会いから約1年後の3年3月ごろ、一線を越えた。
食事代は割り勘すれば大丈夫だと思っていたという元主査は「元請けではないし、直接的な契約関係ではないという甘い認識だった」と述懐する。
引用元: ・「あの時に帰りたい」…缶コーヒーから始まった汚職 ゼネコン出身公務員の悔悟
税金缶コーヒー、あれは本当にショックだった
控除のことで質問しに行ったが公務員がベンチに腰かけて缶コーヒーを飲んでいた
後から計算したら間コーヒーを飲むだけで520円が懐に入ってくるらしい
俺はその520円かけて役所まで来たのに
涙がこぼれてこぼれて仕方がなかった
俺の今までの数十年間を完全否定された気分だった。
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