4月24日、安保理は、日本と米国が提出した宇宙空間から武器を排除することを目的とした決議案を否決した。
同決議案は、15カ国の理事国に対し、「すべての国、とくに主要な宇宙開発能力を有する国に対し、宇宙空間の平和利用と
宇宙空間における軍拡競争の防止という目的に積極的に貢献する」ことを求めるものであった。
また、「国際情勢の平和と安全を維持し、国際協力を促進するために、この目的および関連する現行条約に反する行動を慎む」よう
求めていた。だが、ロシア一国が反対し、中国は棄権に回った。 ロシアが拒否権を発動したのは、日米が宇宙空間へのいかなる兵器の配備も拒否することを意味する条項を
決議に盛り込もうとしていることを、断固拒否したためとされている。このため、ロシアの主張を盛り込んだ修正案が、
ロシアと中国によって提案された。追加パラグラフを提案するもので、「すべての国、とりわけ主要な宇宙開発能力を有する国に対し、
宇宙空間における武器の設置、宇宙空間から地球、地球から宇宙空間の物体に対する武力による威嚇または武力の行使を
恒久的に防止するための緊急措置を講じ、交渉を通じて適切で信頼できる検証可能な法的拘束力のある多国間協定の早期策定を求める」
とした。
ー中略ー
全人類にとって「生きるか死ぬか」の大惨事につながりかねない問題である以上、
実効性の高い決議が迅速に締結されるべきであると思うが、現実は国際政治によって弄ばれているようにみえる。
・中ロ共同提案が否決
話はこれで終わらない。今度は、ロシアと中国が大量破壊兵器の宇宙への発射の禁止を再確認するなど、
日米草案の多くの条項を取り入れつつ、それらを大幅に拡大した決議案を提案し、5月20日に採決にかけられたのである。
この際、中ロは他の安保理理事国との協議で、ロシアと中国の「宇宙における武器の不展開に関する条約」草案への言及を
決議から削除することに合意した。この協定は、2008年以来、モスクワと北京がさまざまな国際的な場で推進してきたものだが、
従来は西側諸国の抵抗に遭ってきた。こうして一定の妥協ははかられたのだが、結局、提案は否決されてしまう。
ー中略ー
・米国は中ロに対抗
なぜ米国は、この決議案に反対したのか。それは、中ロの主張が「きれいごとにすぎない」と考えているからだ。
米国は、中国もロシアも宇宙空間における戦闘を想定し、そのための準備を加速させているとみなしている。
ゆえに、米国政府は対抗措置をとる必要性に迫られていると考えているのだ。
米国の国家安全保障における世界的な脅威に関する年次報告書(2024年)には、「中国は、米国や同盟国の衛星を標的にすることを
目的とした対宇宙兵器能力をもっている」と明記されている。
中国はすでに、電子戦(EW)システム、指向性エネルギー兵器(レーザー、マイクロ波、粒子ビーム、音波ビームなど、
固体弾丸を使わずに高度に集束されたエネルギーで標的にダメージを与える射撃武器)、
標的衛星をかく乱・損傷・破壊することを目的とした対衛星(ASAT)ミサイルなど、地上ベースの対宇宙能力を実戦配備しているという
指摘もある。
ー中略ー
思い出してほしいのは、米ソ両国は、1967年の宇宙条約が批准されるまで、一時的に宇宙で核実験を行っていたことである。
1962年、太平洋のジョンストン環礁から発射されたアメリカによる実験は、とくに大きな被害をもたらした。
大気圏上空約400キロで爆発した電磁パルスは、ハワイの電子機器を破壊し、電話サービスを麻痺させたのである。
宇宙で核兵器が使用される事態になれば、まさに破滅への「スターウォーズ」となってしまうかもしれない。
ー後略ー
塩原 俊彦(元高知大学大学院准教授)
全文はソースから
現代ビジネス 5/26(日) 7:03配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/40de8e23c301df0a2975e5b10c73adfa8368102b
引用元: ・【宇宙戦争】 いまや宇宙空間は、米中ロ3大国の「スターウォーズ」開戦前夜! [5/26] [仮面ウニダー★]
あれが燃料投下だった模様
それどころかそんなもんできたら西側だけが縛られる
INF条約でロシアは隠れて入ってない中国にも遅れをとって
米国は不利な情勢になっただろ
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