失業対策こそが極右の勢力拡大を抑える最善策と信じるマクロン大統領にとって、これはその見本かもしれない。
しかし、電気自動車(EV)の大規模工場が二つも新設される可能性があるにもかかわらず、キリアム・ピエロンさんのようなダンケルク市民が6月6-9日に行われる欧州連合(EU)欧州議会選挙で、マリーヌ・ルペン氏が属する極右政党の国民連合を支持する流れを止めることはできそうにない。
建設労働者のピエロンさんはロイターに「パン、チーズ、バターなど何もかもが値上がりしている」と語り、ハムとチーズを挟んだバゲットの値段は3年にわたるインフレの中で3倍の4.40ユーロ(4.75ドル)になったと嘆いた。
「どこかの時点で政治家は、他国よりもまずフランスのことを考える必要が出てくる」と主張するピエロンさんは、マクロン氏もウクライナ支援を進めるより、手頃な価格で買える住宅の整備といった国内問題を優先するべきだと指摘する。
こうした生活水準の低下に対する怒りは、何百万人もの欧州市民に共有され、欧州議会選での既成政党の支持伸び悩みにつながるだろう。
2019年の前回選挙以降、欧州は新型コロナウイルスのパンデミックに伴うロックダウンや、世界的な物価高を背景とした生活費危機に見舞われ、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格高騰を通じてインフレは一段と悪化した。
各国は家計や企業向けに手厚い支援を打ち出したため、深刻な景気後退は避けられた。だが、それが欧州の現職政治家たちの追い風にはなっていない。
米国で堅調な経済指標が、再選を目指すバイデン大統領のプラスに働いていないのとまさに同じ構図だ。
ブリュッセルのシンクタンク、ブリューゲルのジェロミン・ゼッテルマイヤー所長は「このような非常に大きなショックを通じて、欧州が一体であり続けられているのは類いまれなことだ。ただ、手放しでの楽観にはつながらない。(生活水準が以前に比べて)落ち込んでいるとの実感が存在する」と述べた。
昨年の欧州経済は何とか0.5%のプラス成長を達成し、失業率も過去最低圏の6.5%前後にとどまったが、もっと深く分析して見ると、雇用を確保している市民も含めた何百万人もが懐具合の悪化に苦しんでいる様子が分かる。
EUのデータによると、物価上昇率に賃上げが追いつかなくなった結果、欧州の世帯の可処分所得は中央値で過去1年間に2%目減りし、低所得層の痛手はもっと大きくなった。
そのためEUが「貧困のリスクや社会からの疎外」にさらされるとみなす人の割合は足元で21.6%(290万人相当)と、19年比で0.5%増えた。増加は10年ぶりだ。
ドイツの保険会社が行った年次調査では、政府が財政支出抑制に動く中で、国民の懸念要素トップ3は生活費上昇、住宅価格高騰、社会保障費削減への不安といずれもお金に関するものだった。
マールブルク大学のイサベル・ボルッキ教授は「ドイツ人は手持ちのお金で今後も生活をやりくりできるかどうかを心配している」と述べた。
このような不安は、さまざまな形で欧州全土に広がっている。
https://jp.reuters.com/world/europe/FUWS7TA3PNM27LYJTZTPLDEQZA-2024-05-11/
https://www.reuters.com/graphics/EU-ECONOMY/klvydxmylpg/chart.png
引用元: ・【欧州 (EU)市民の生活水準低下】物価上昇に賃上げが追いつかず、労働者が嘆く 「パン、チーズ、バターなど何もかもが値上がりしている」
日本よりはるかに酷いんだよねぇ
ドイツなんて
ウクライナ戦争長引かせてるからだろw
日本も勿論そうだが
資源のない欧州もロシアと敵対するのは相当痛い
ロシアと敵対して平気なのは
米国と中国だけだよ
資源高、物価高になるよ
当たり前なんだけど
マスコミはそれを知りながら
扇動する
マスコミはロシアの手先
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