「憲法はキラーコンテンツ」　行き詰まる安倍改憲　起死回生策は

　岸田文雄首相は党内ハト派の流れをくむ宏池会（岸田派）会長を務めた。改憲を「宿願」とした氏のような思い入れはうかがえず、周辺から「何がやりたいか分からない」と評される。

　ある側近は首相に対し「改憲のやる気だけは見せてほしい」と助言したという。憲法議論に詳しい関係者は、首相にとっての憲法とは「保守層への見栄えを良くするための『ファッション』だ」と例える。

　「改憲」を踏襲して総裁任期中の改憲を目指すと繰り返すものの、世論の機運は高まらない。自民派閥の裏金事件で政権運営が不透明感を増す中、野党第1党の立憲民主党は「改憲ありき」の自民に批判を強める。氏は銃撃事件で亡くなり、最大派閥・派は裏金事件で解散に追い込まれた。推進役不在となった「改憲」は漂流しているように見える。

　そのような状況の中、改憲発議に向けた「強行突破論」が取り沙汰されるのは、行き詰まりの裏返しといえる。自民憲法族議員は「裏金事件の影響で次の衆院選で自民は議席を減らし、改憲勢力で3分の2を割る。今やらないと発議できなくなる」と危機感を募らせる。

　追い詰められているのは、衆院3補欠選挙で全敗した首相も同じだ。今のままでは…(以下有料版で，残り1090文字)

毎日新聞 2024/5/2 17:01（最終更新 5/2 18:56）
https://mainichi.jp/articles/20240501/k00/00m/010/123000c

改憲して戦争やれってアメリカの圧力があるということ