・大谷登場以降「韓日戦は1勝5敗」
ー中略ー・代表レベルでさらに広がった「韓日格差」
今の韓日野球格差を端的に示す数値がある。2014年の韓国プロ野球で投じられたフォーシームファストボール
(日本ではストレート)の平均球速は時速141.0kmで、同時期の日本プロ野球の時速141.5kmとほとんど差がなかった。
ところが、昨年は韓国が時速143.8km、日本が時速146.6kmで、ほぼ時速3kmの差があった。
代表チームに所属するトップレベルの投手ではさらに差が広がった。
09年、WBCで日本代表チームのフォーシーム平均球速は時速147.5km、韓国は時速146.3kmだった。
2023年には日本が時速153.7kmで韓国(時速145.7km)よりなんと時速8kmも速かった。
2000年代の韓日戦では両国の選手が似たような「速度領域」でプレーしてきたが、今は違う。
・「技術」から転換した日本の野球
韓国には日本のスポーツについて次のようなイメージがある。
「力」と「技術」の二分法で考えれば、日本は「力」よりは「技術」を自分たちの強みにしているという見方だ。
1998~99年に中日ドラゴンズでプレーした李尚勲(サムソン・リー)は
「当時、日本の投手は韓国よりウエイトトレーニングを多くしなかった」と回想していたことがそれを裏付けている。
しかし、現在では三星ライオンズの李晋暎(ジンヨン)コーチ(06年、09年WBC出場)が今年、沖縄でのキャンプを終えた後、
「私がWBC代表選手としてプレーした時より日本選手の体がはるかに強くなった」と話したように
「力」の面での強化が進んでいるのだ。
洪(ホン)性賛(ソンチャン)元筑波大学体育系助教授は「最近、野球だけでなく日本のスポーツ全体が強くなった。
広い視野でスポーツ科学をより積極的に受け入れ、国際交流により開放的になった」と日本の変化を指摘する。
そして、20日の開幕戦に先発したパドレスのダルビッシュ有は、日本野球にウエイトトレーニングブームを巻き起こしたという点で
日本球界の発展に寄与した投手のひとりと言えよう。
・山本由伸の言葉にあった日本野球発展のキーワード
ダルビッシュが先発した20日、高尺(コチョク)スカイドームを訪れた関係者からドジャース投手の
山本由伸の話を聞くことができた。
彼は「日本の投手がなぜ強くなったのか」という質問に「オリックスの一軍投手ならロールモデルとするメジャーの投手がいる。
自分の身体条件と投球フォームで球速向上を実現できる個人トレーナーを探していく」と答えた。
その言葉に日本野球に根付く「国際交流」と「スポーツ科学」というキーワードを読みとることができる。
・今の韓国野球は1997年の金融危機に近い状況
一方で韓国野球の今の状況は、1997年の韓国経済危機(注:日本では「アジア通貨危機」として知られる)と似ている。
資本と労働の量的投入で成長を成し遂げたが、「革新」を通じた質的発展が後押しされずに訪れた危機だった。
21世紀の世界野球で最も重要なトレンドは「球速革命」ともいえるほどの球速の大幅な向上だ。
日本の野球はこの点で大きく進歩し、韓国はまだ入り口の段階にいる。
・韓国野球ファンにとっての「イチローと大谷」
日本の読者からすれば、世界で活躍した選手としてイチローが思い浮かぶ方もいるだろう。
日米通算4367安打を放ったイチローは韓国で尊敬される選手だ。だが、愛された選手というイメージは弱い。
彼はたとえると「日本野球」が人の肉体を得て、グラウンドで打って走っているというイメージだった。
ところが、大谷にはそういった「国籍」が感じられない。誰よりも速くボールを投げて強く打つ。
そして速く走る。野球本来の美しさを誰よりもよく見せている。このような選手を愛さない野球ファンは珍しい。
<前編とあわせてお読みください>
https://news.yahoo.co.jp/articles/1faf8c7dda14079d062c423e9f5890b92f694bdb
(「メジャーリーグPRESS」崔敏圭 = 文)
3/24(日) 11:06配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/e8dfc54bf512b29837492b1f7424c481868ee8ad
引用元: ・【大谷翔平には国籍を感じない】 韓国ベテラン記者が明かす「大谷と日本野球への評価」「韓国と日本、なぜ差がついた?」[3/24] [仮面ウニダー★]
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