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「欧州の病人」から「欧州のエンジン」へと変貌を遂げたドイツ経済。しかし今、専門家は再び「病人への回帰」を指摘する。16年間続いたメルケル政権の「負の遺産」が明らかになった。
みずほ銀行チーフマーケットエコノミストの唐鎌大輔氏が、ドイツ経済の現状について厳しい分析を示した。文藝春秋PLUSの番組「+RONTEN」で語った内容は、かつての「優等生」ドイツの深刻な実情を浮き彫りにしている。
■「欧州のエンジン」が「戻ってきた病人」に
「1999年6月にイギリスの『エコノミスト』誌が、東西ドイツ統合直後のドイツが不況にあえいでいることを『欧州の病人(The sick man of euro)』と表現した」と唐鎌氏は説明する。その後、ドイツは「もはや病人ではない」「欧州のエンジン」といった見出しをつけられるほどに経済が回復していた。
しかし近年、「ドイツは『戻ってきた病人』なのでは」という分析が再び登場している。「2023年前後から、本当にそうなのかを経済分析の観点から見てみた」結果、深刻な構造問題が浮かび上がったという。
ドイツ経済悪化の要因について、唐鎌氏は明確に分析する。
「原発を全部止めて、ロシアから天然ガスの供給が止まり、中国への輸出が不調になった」
特に中国への依存は大きかった。
「メルケルの16年間でドイツの貿易の10%ほどを中国に依存するようになりました。以前はその数分の1だった」
自動車産業への打撃は深刻だ。「ドイツ高級車の3台に1台は中国で売られているという統計になっていた」時代もあったが、「去年(>>2024年)初めて中国メーカーのBYDが1位になった」ことが、構造の変化を象徴している。
■「先進国で最強」だった黄金期の終焉
メルケル時代の成功の大きさと、その後のギャップは大きかった。唐鎌氏が数字を元に説明する。
「メルケルが就任した2005年から辞める2021年まで、前年比で失業率が悪化したことは一回もないんですよ、パンデミックの年を除けば。経済面では黄金期だった」
その16年間、ドイツは「先進国で最強でした」と言う。しかし、「潮目が変わったのがロシア・ウクライナ戦争だったし、もっと言えば2015年9月の移民受け入れだと思う」。
■メルケルは日本の2倍、中国に行っていた
メルケル外交の特徴についても詳細に分析する。
「16年間のうち、5回ほどしか日本には来なかったのですが、財界の重鎮たちを連れ、その2倍以上中国に行っていました」
この結果、「中国に肩入れして外需環境を作った」ことで一時的に成功したが、最近は「対中依存ができなくなったことが、近年のドイツ経済の成長率を抑えているのは間違いない」状況だという。
引用元: ・「中国依存」により悪化したドイツ経済 [662593167]
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