https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/6b957037da9a4c2992834602e82040f126493599
1/9(金) 6:20
70%台で推移していた東京都内の市町村立中学校と義務教育学校の卒業予定者に占める全日制高校志望予定者に占める都立高校の志望者割合は、2025年度に66.97%と大幅に減少、さらに悪化して2026年度は65.79%となっている。このまま悪化は続き、存続が難しくなる都立校が続出する可能性すら高まっている。
■授業料無償化が強烈な影響を与えている
東京都教育委員会が1月7日に公表した「2026年度都立高校全日制等志望予定(第1志望)調査結果によれば、都内の公立中学校と義務教育学校の卒業予定者のうち全日制高校への進学志望者数は、2025年12月12日時点で6万8283人で、卒業予定者に占める割合は88.04%である。うち、都立高校の志望者数は前年度比1016人減となる4万4704人だった。
この結果が示しているのは、「都立高校の危機」でしかない。こうした流れの大きな原因は、授業料無償化で私立高校を選ぶ中学卒業者が増えているからである。
東京都は国の就学支援金にプラスして都内私立高校の前年度平均授業料相当額が軽減される制度を実施していたが、それまであった年収制限が2024年6月から撤廃されて、すべての世帯が授業料無償化の対象となった。2026年度からは、国の授業料無償化も始まる。
こうした流れのなかで、私立高校への進学志望者が増えていると考えられる。私立高校への進学となると保護者にとって頭の痛い問題だったのが公立に比べて高い授業料で、保護者の財布を気にして私立を諦める子も少なくなかった。
授業料無償化となれば、この問題が解消されるのだから、私立高校に進学したかった子は懸念なく自分の希望を叶えることができる。もちろん、入学選抜試験に合格しなければならないという大きな問題はあるにしても、進路選択の幅は広がったことになる。とくに私立高校の数が多い東京都の場合、そういう流れになりやすい。
こうした私立高校志望の傾向は強まる傾向にある。「私立高校の合同説明会に行くと、明らかに中3ではない、中2もしくは中1とおもわれる子どもと保護者の姿を見かけるようになりました。以前は無かった光景です」と言うのは、大手学習塾の関係者である。
合同説明会は、入学選抜試験を目前にした中3の生徒と保護者を対象に開かれるものだった。そこに、中2や中1の生徒の姿が目立ってきているというのだ。その理由を、大手学習塾の関係者は次のように説明する。
「私立中学の受験を、経済的な問題で諦めた子どもはたくさんいます。しかし授業料無償化で、経済的問題を気にしなくてもよくなって、『やはり私立に行きたい』と考える子どもや保護者が増えているのではないでしょうか。入学選抜試験に合格するためには早い時期からの準備が大事なので、早くから情報収集のために合同説明会に参加しているのだと考えています」
ますます私立高校希望者が増え、その結果として都立高校志望者は減る流れが加速されそうな状況なのだ。少子化で高校入学者数そのものが減るなかで、募集定員を満たせない都立高校が増えてくる可能性も高い。
授業料が安いという最大のメリットを失った都立高校としては、なんとか生き残り策を講じなければならないところにきている。その努力をしている都立高校が、はたして、どのくらいあるのだろうか。それができない都立高校ばかりだとすれば、「都立高校が消える日」は遠くないかもしれない。
引用元: ・「都立高校が消える日」が近づいてきているのかもしれない『やはり私立に行きたい』私立高校への進学志望者が増 [七波羅探題★]
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