神奈川県愛川町では住民の10人に1人が外国人。15カ国にルーツをもつ子どもたちが通う小学校と地域のボランティアによる学習支援の現場を取材した。
(文・写真:ジャーナリスト・古川雅子/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
◼ビサヤ語、シンハラ語の小学生たち
愛川町立中津小学校。明治6(1873)年創立、152年の歴史ある小学校だ
西には丹沢山系が広がる神奈川県愛川町立中津小学校。朝9時40分、2階の教室には、異なる学年の児童が2人と教師が1人、通訳が2人いた。
「これは、何ですか?」
小学2年生の男子、R君が筆箱を持って、4年生の男子、S君に尋ねる。
S君はなかなか言葉が出てこない。通訳の女性が「ふ」と頭文字をさりげなく伝える。
「これは、『ふ、ふ、ふでばこ』です」
先生から「正解」の声がかかると、安堵の表情を浮かべた。
「外国から来た子は数カ月から1年ほどで周りの児童とコミュニケーションが取れるようになります」と日本語指導教室担当者
R君は、フィリピンから来日して8カ月ほど。母語はビサヤ語だが、少しずつ日本語に慣れてきた。一方、S君はスリランカから来日して1カ月ほどだという。
S君のタブレットには日本語で指示が書かれていたが、その下には彼の母語であるシンハラ語訳が表示されていた。
教室内には「COMER 食べる」(スペイン語)など、さまざまな日常言語の紹介があり、廊下の壁に貼られた児童の絵にはカタカナの名前が添えられている。校内を歩くと、多様な国にルーツを持つ子どもたちが通う学校の日常が見えてくる。
神奈川県愛川町は人口約4万人、そのうち3890人(2025年12月1日現在)と約10人に1人が外国籍だ。中心部に巨大な工業団地が広がり、100社超が操業する。その労働力確保の動きの中で外国人も増えていった。
当初は1990年の入管法改正で日系ブラジル人など南米からの日系人が多く入ってきたが(在留資格は「定住者」)、近年は技能実習・特定技能制度の導入で、アジア系住民が増加している。
そうした中、外国にルーツをもつ子どもたちも増えてきた。中津小では、全児童約420人のうち100人強、約4分の1に上る。ペルー、カンボジア、ブラジル、フィリピン、スリランカ、パキスタン……。そこで課題になるのが、そうした子たちの日本語学習だ。
(略)
外国人家庭では、共働きも多いうえ、コミュニケーション手段も一様ではない。中津小で通訳を担当する日本語指導協力者が言う。
「両親ともに工場などで働き、電話しても連絡が取れず困ることがありますが、重要な連絡事項を伝えるために何回も電話するようにしています」
◼国の予算不足と自治体任せの実態
外国人児童・生徒への日本語教育支援は基本的に地方自治体の裁量と予算で賄われている。文部科学省による支援もあるが、2025年度の関連予算は全国でわずか16億円台にとどまる。
続きは↓
https://news.yahoo.co.jp/articles/ce9231a01a7ca4096d75ee03a005d50005cd93da
[Yahoo!ニュース オリジナル特集]
2025/12/30(火) 14:48
【関連スレ】
【移民】外国人の永住要件に日本語能力を追加・収入基準も設定、法制度学習プログラムを創設…政府基本方針 [煮卵★]
https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1767134835/
引用元: ・4人に1人が外国ルーツーー15カ国の児童が学ぶ愛川町の小学校と地域で育む日本語学習 #日本社会と外国人 [煮卵★]
コメント