Yahoo!ニュース オリジナル 特集
2011年の福島第一原発事故以降、メガソーラー(大型太陽光発電施設)は再生可能エネルギーの中心的存在として広がったが、次第に全国各地で環境破壊などの問題が指摘されてきた。住民が建設計画に反対しても、設置を止めるのは容易ではない。今月、政府はメガソーラーに対する支援を2027年度に廃止し、規制強化する方針を示した。なぜメガソーラーは問題なのか。工事の一時中止が決まった千葉県鴨川市の現地を取材するとともに、有識者や関係者に話を聞いた。(文・写真:ジャーナリスト・小川匡則/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
鴨川で36万本の樹木を伐採する計画
山を削って土砂を埋めてメガソーラーが設置される計画だという
外房の海岸線から8キロほど内陸に入った里山の一角、千葉県鴨川市田原地区。東京ドーム32個分という広大な土地で、メガソーラーの建設が予定されている。
「ほら、あそこを見てください。山が削られているのがわかるでしょ? 重機も2台あるのが見えますね」
そう指さしたのは「鴨川の山と川と海を守る会」代表の勝又國江さん。確かに森林が伐採された様子が目視できる。秋の紅葉シーズンだけに、伐採された跡はいっそう目立つ。
建設予定地の事業面積は約250haもの山林だ。36万本もの樹木を伐採し、約150haを造成する計画。「山を削って出た土砂で谷を埋める」ことで平地を作り、約47万枚ものソーラーパネルを並べるという。土砂の量は約1300万立方メートル、東京ドーム10個分もの莫大な量になる。
勝又さんは「いまはまだ全体の1000分の1くらいしか工事が進んでいない。全部やるのは壮大な話です。鴨川の豊かな自然を大規模に破壊する信じられない計画です。土砂災害の危険性も出てきます」と憤る。
全国で問題となっているメガソーラー
メガソーラーとは、出力が1MW(1000kW)以上の太陽光発電の施設のことで、最低でも約2ha、サッカー場3つほどの敷地を要する。
資源エネルギー庁によると、日本全国でメガソーラーは計画中のものも含めて、9000件以上ある。
メガソーラーが普及するきっかけは2011年の東日本大震災だ。津波による福島第一原子力発電所の事故で、日本中の原発が停止。政府は同年8月に再生可能エネルギー特別措置法を成立させた。再エネの設備で発電する事業者によって作られた電気を、事前に決められた価格で電気事業者が買い取ることを義務づけるという固定価格買取制度(FIT)を創設した。
再エネを急速に推進するためのインセンティブとして、2012年度のFITは40円/kWh(1kWの電力を1時間使用)を超える価格で、それが20年間保証されるという破格の設定だった。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/27a2fa31b63ae108e7bf23c80505e34c0bfa5256
引用元: ・【メガソ】環境破壊や土砂災害、景観の悪化――全国に乱立するメガソーラー、なぜ中止にならない? [ぐれ★]
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