南鳥島(東京都小笠原村)沖に眠るレアアース(希土類)の試掘が来年1月に始まる。計画を主導する内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)は23日、記者会見を開いて作業の詳細を説明した。レアアース泥を約6千メートルの海底から引き上げる世界初の試みは、圧倒的な生産シェアを持つ中国への依存脱却に向けた大きな一歩となる可能性があり、成否に注目が集まる。
先端技術品の製造に欠かせないレアアースを巡っては、中国が経済的威圧の武器として利用しており、各国で〝脱中国化〟が課題となっている。
SIPの石井正一プログラムディレクターは冒頭、6月の現地調査時に中国海軍の空母「遼寧」が日本の排他的経済水域(EEZ)内である現場海域を航行したことに触れ、「威嚇行動をとられることに相当の危機感を持っている」と訴えた。
試掘は海洋研究開発機構の探査船「ちきゅう」を使用。出港期間は2026年1月11日~2月14日、うち海上での作業期間は約20日間を見込む。
試掘では船から「揚泥管」を海底まで下ろし、水圧で固く締まったレアアースを含む泥を揚泥管に接続した装置で海水と混ぜて撹拌(かくはん)。軟化させた上で揚泥管内に発生させた水流に乗せ、船上まで押し上げる仕組みだ。
22年に茨城沖の水深約2500メートルで実施した揚泥試験は成功しており、今回の試掘は難しさに「大きな違いはない」(技術担当者)と自信を見せる。
27年2月から1日当たり350トンを採掘する大規模掘削システムの実証に移行する予定。その段階で埋蔵量や経済性などを評価する方針だ。
南鳥島沖のレアアース泥は、陸上で採掘されるものと異なり、ほぼ放射性物質を含んでいないといい、対策コストを抑えられる可能性がある。
より希少性が高い『重希土類』が多く分布しているとされ、埋蔵量は一部では「世界需要の数百年分」との見方もある。
https://www.sankei.com/article/20251223-4A4NUB2NWBPJPO4SKAFJDGD4HY/

引用元: ・南の鳥島沖6000mのレアアース試掘開始。「2500mではすでに成功してるんでさして難しくはない」 [279771991]
精製しても採算とれる?
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