https://www.musicman.co.jp/business/705014
MC Tama:「このままだとやばい」とのことですが、何がやばいのでしょうか。
榎本:音楽ストリーミングの未来の話です。皆さんSpotifyやApple Musicを使っていて、順調にいっている感じがするかもしれませんが、実は危険信号が出ています。SpotifyやApple Musicなど、音楽サブスクをみんなが使うようになりました。日本はこれからもう少し普及していくでしょう。サブスクをみんなが使って、ライブに行ってくれればいいという雰囲気が世界的にあります。しかし、数字などを見ていると(その意識では)やや危険な状態になっています。
MC Tama:具体的に何がやばいのでしょうか。
榎本:まず、以前もお話ししましたが、特に10代がTikTokやInstagramばかり見るようになっています。私も土日にInstagramを3時間見てしまっていました。
MC Tama:私も見てしまいます。音楽を聴かなくなってきました。
榎本:そうなんです。TikTokやInstagramで流れている音楽を聴いていれば、それでいいという感覚になっています。わざわざサブスクにお金を払うのも嫌だし、そもそもサブスクに行って音楽をディグったり、じっくり聴いたりするのが面倒だという傾向が出てきています。これは世界的な話です。日本の若者は音楽好きが多く、積極的にサブスクを使い始めていますが、もう少ししたら世界と同じ方向に行ってしまうかもしれません。それが一つ目の問題です。
もう一つは、アメリカでSpotifyが値上げを続けていることです。去年も2回値上げして、今年末から来年初めにもう1回値上げするかもしれません。
MC Tama:先日も話していましたね。
榎本:日本は最初980円で始まって、今は1,080円です。これは多分上がっていきます。音質が良くなったりすることもありますが、世界的にインフレしているので、インフレに合わせて音楽も値上げしないと音楽の価値が下がってしまいます。これは仕方がないことですが、これ以上値上げされると厳しいと感じる人が増えます。
MC Tama:それは解約しようかなと思ってしまいますね。YouTubeやTikTok、Instagramもありますし、それでいいかなと。
榎本:そういう人が実際にアンケートで出てきています。もう一つの問題は、TuneCore(チューンコア)などのディストリビューターの話です。以前お話ししたと思いますが、今は簡単に曲をアップできます。1億曲以上がサブスクに入っていますし、最近はAIで作った曲も大量に入ってきています。
MC Tama:多すぎますね。
榎本:そうすると、新人アーティストが頑張って曲を作っても埋もれてしまいます。
MC Tama:そうなると音楽が育っていきませんね。AIが1時間に15曲作るとおっしゃっていましたよね。
榎本:これが実はかなり深刻な問題になりそうです。
MC Tama:榎本先生、なぜそのようなことが起きているのでしょうか。
榎本:根本的には、音楽が便利になりすぎたことです。人間は、何でもいつでも自由に手に入るものに対して、つまらなく感じてしまいます。
MC Tama:恋愛と同じですね。
榎本:そのとおりです。当たり前になってしまうと、ありがたみがなくなってしまいます。
興味深い話があります。サブスクでは勝手に曲が繋がって再生されていきますよね。これは非常に便利で、15年以上前に最初に出た時は私も周りに宣伝していました。しかし今となっては当たり前になっています。この仕組みだと、曲と曲の繋がりが、ただ似ているから出てくるとか、同じような人気の曲が出てくるという感じになってしまいます。
Tamaさんは以前FMで喋っていたので分かると思いますが、ああいう曲を紹介する役割がなくなってしまいました。「この曲はこういうものなんだよ」という解説がないから、ただ曲が並んでいるだけになっています。
そうすると何が起こるかというと、リスナーがアーティストにたどり着かなくなります。曲を消費して終わってしまう。TikTokで面白いところだけ聴いて、そこからアーティストに興味を持つところまで行かないのです。アーティストのストーリーが伝わらなくなっています。もちろん、そこまで行ってくれる人もいますが、アルゴリズムの時代なので、すべて受け身で情報が来てしまいます。AIがお勧めして、自分から探しに行くという感覚がなくなってきています。その繋がりがなくなっているのです。
●そろそろ無料で手に入れるのやめませんか? 音楽ストリーミングの未来 ~変革するか、変革されるか~【Musicman大学10】
https://www.youtube.com/watch?v=FkeQMklb7iE
引用元: ・【音楽】そろそろ無料で手に入れるのやめませんか? 音楽ストリーミングの未来 ~変革するか、変革されるか~(Musicman大学) [湛然★]
もう一つ、業界全体の話があります。日本はまだサブスクが普及しきっていないので少し違いますが、これはCD時代もそうでした。みんながうまくいっていると、出せばミリオンセラーになったり、場合によっては900万枚売れたりしていました。ミリオンセラーがどんどん出ていたので「このままでいいや」となりますよね。SpotifyやYouTubeで10億再生、1億再生がどんどん出るような時代になり、音楽業界的には「これが普通だ」「これでいいや」となっています。これが危険なのです。
MC Tama:榎本先生、ではどうすればいいのでしょうか。
榎本:その答えについて、イギリスの有名な音楽コンサルタントが語っています。これをMusicmanで紹介したところ、かなり反響がありました。「音楽ストリーミングの未来 変革するか変革されるか MIDiAがイノベーションフレームワーク提示」という記事です。
MC Tama:タイトルが長いですね。
榎本:なぜ反響があったのかと思ったのですが、分かりやすいサムネイルを付けていたからだと思います。「音楽サブスクの次に来るのが何か知りたい人限定」と書いたら、おそらくそれで広まったのでしょう。
このマリガンという人は、私が5年前に本を書いた頃から、私が言っていることと本当にそっくりなことを言っています。それを解説しようと思います。
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(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)
それすごいおもった

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